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留学経験者に聞く 留学座談会

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異国の地で学ぶ経験が、新たな学びの可能性を広げてくれる

日本から海外へ、海外から日本へ。岐阜大学が提供する多彩な留学プログラムを利用した、学部や国籍の異なる学生4人に、留学を経験したからこその学びと将来像について話を聞きました。

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岐阜大学からオーストラリアへ 02.png
溝口 翔太 さん
工学部 電気電子・情報工学科
情報コース 3年
2023年度 グリフィス大学ESLに参加
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  高橋 葵 さん
地域科学部 地域文化学科 3年
2023年8月~2024年5月
ノーザンケンタッキー大学に交換留学
中国から岐阜大学へ 02.png
サチラ さん
連合農学研究科 博士課程1年
(中国 内蒙古民族大学卒業)
インドから岐阜大学へ 02.png
チェトナ・サルマ さん
連合農学研究科 岐阜大学・
インド工科大学グワハティ校(IITG)
国際連携食品科学技術専攻
(ジョイント・ディグリー制度) 博士課程2年
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語学に文化、研究。目的に合わせて選んだ留学の形。

06_2.png 皆さんはそれぞれ違うプログラムで留学を経験していますね。学部生の二人は、どんな理由で海外留学をしようと思ったのですか?

02_2.png 私は海外への純粋な興味から大学生になったら留学したいと思っていて、コロナ禍の制約が無くなった2年次に、英語を習得する短期留学のESLに参加しました。中でも期間が5週間と長くホームステイができるオーストラリアのグリフィス大学のコースを選び、英語での授業を経験しました。

02_2.png 私は高校時代に英語の勉強をする中で海外の文化にも興味を持ち、留学がしたくて地域科学部に入学しました。学部の国際教養プログラムの留学先として選んだのは、岐阜大学からの参加実績が多いアメリカのノーザンケンタッキー大学への交換留学です。先輩から、「ダンスなどアメリカらしい授業も受けられる」と聞いて惹かれ、留学中はハロウィンやクリスマスなど現地ならではのイベントも積極的に体験しました。

06_2.png サチラさんはどうして岐阜大学を選んでくれたのですか?

04_2.png 子どもの頃からアニメや漫画で日本の生活や文化に親しんできたので、日本に興味がありました。岐阜大学に留学した知人から情報をもらうようになり、中国で大学時代に専攻した動物科学と同じ分野の研究があると知り、修士課程での留学を決めました。修了後は帰国して就職しましたが、博士課程で研究を続けるため、また日本に戻ってきました。

06_2.png チェトナさんはジョイント・ディグリープログラム(JDP)ですね。

06_2.png はい。一定期間を岐阜大学で学ぶ予定です。日頃からインド工科大学グワハティ校(IITG)の先生に、「International Exposure(海外に出ること)を経験して、意識を変えることが大切」と言われていたこともあり、自分に無い視点や技術を学べると期待して来日しました。

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コミュニケーションの大切さと文化の違いを認めること。

06_2.png 実際に留学をして、どんな気づきや学びがありましたか?

02_2.png 最初は静かで落ち着いた日本の環境に驚きましたが、今では慣れました。インドは車のクラクションや人の話し声が絶えないので、帰国したら戸惑うかも(笑)。

06_2.png 研究の面ではどうですか?

02_2.png お茶の葉に含まれる成分を増やして虫害を防ぐ研究を、インドの先生の共同研究相手である先生方の下で進めています。インドでは主に学内のラボで試験管を使った実験をしていましたが、岐阜大学ではフィールドワークが多く学外のお茶工場を訪れるなどして実験を行い、大型の分析機器を使う技術も習得しています。

02_2.png 私は鶏卵の卵白に含まれる酵素であるリゾチームの抗菌メカニズムを研究しています。同じ研究室には猫や犬、ウズラなどの研究をしている人も。中国と違い日本の研究室では、先生の研究と同一テーマでなくても、関心のある研究に先生の支援の下で取り組むことができます。最初は日本語を全く話せなかったのですが、担当チューターと身振り手振りでコミュニケーションを図るうちに仲良くなりました。自信を持って話せば言語能力は向上できることを学びました。

02_2.png 私も留学して最初のうちは、話す前にどう言おうか頭で考えてしまっていました。でも、ホストファミ リーや同じ大学に通う韓国や中国からの留学生が、「おはよう」など知っている日本語を片言でも話してくれたことで、自分ももっとリラックスして英語をしゃべってみようと思えました。伝えたい気持ちを持ってコミュニケーションを取ったことで、視野が広がる貴重な経験ができました。

02_2.png  私は現地の友人と話す中で、宗教について質問されて明確に答えられなかったことが印象に残ってい ます。友人の多くはキリスト教で、日曜には必ず礼拝に行くなど信仰心が厚く、戸惑いながらも考えさせられました。1年の滞在期間中にはうれしいことやトラブルもありましたが、「この国の人だから」という固定観念ではなく、その人自身を理解する大切さも学びました。

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獲得した視点や技術が、これからの学びや人生の糧に。

06_2.png  留学での学びや経験を今後どう活かしていきたいですか?

02_2.png  国ではなく人を見るという考え方は、これからの人生全般に活かしていきたいです。将来は海外に関 わる仕事に就きたいと漠然と思っていますが、留学中に岐阜市の姉妹都市であるシンシナティで開かれたPRイベントに参加して、岐阜の魅力を改めて感じました。日本の良さを海外に広める活動にも興味を持っています。

02_2.png  私も具体的な進路はまだ決めていませんが、海外との研究や仕事に興味はあります。今日、博士課程 のお二人の話を聞いて、これから研究に取り組むのが楽しみになりました。在学中に研究留学をしたいとも思いましたし、JDPにも関心を持ちました。まずはIITGで行われるスプリングスクールに参加してみたいですね。

06_2.png 工学部独自の提携校もあるし、修士の留学制度もありますから、ぜひ研究留学してください。工学研 究科のJDPは、インドの他にマレーシアもありますよ!

06_2.png 私はIITGに戻って研究の続きに取り組みます。実験装置などは違いますが、重要なのは岐阜大学で学んだ研究の技術。それがあればIITGにある装置や試薬を使って、十分に研究を続けられます。将来、優良企業で活躍するためにも、Ph.D.(博士号)取得と博士課程修了後に研究に従事するポストドクターを目指します。

06_2.png 私はまず、3年間で博士号を取得することが目標です。将来は大学教員になりたいと思っていましたが、今は企業の開発職やポストドクターにも興味があり迷っています。できれば日本で働きたいですね。

06_2.png 岐阜大学では皆さんの夢を応援し、さまざまなサポートを行っています。本日の座談会では、有意義な 話を共有できました。皆さんのこれからの活躍を応援しています!