大学案内

先輩の声 volume 05

岐阜大学の実践的な学びが技術者として活躍するための確かな土台を築いてくれた。

現在のキャリアにつながる高度な技術に触れた学生時代

福井
私は名古屋市出身で、もともと国公立大学を志望していました。高校の情報の授業でプログラミングに触れた際に、その奥深さと面白さに魅了され、進学先として岐阜大学の工学部電気電子・情報工学科情報コースを選びました。大学院では知能理工学専攻に進み、機械学習やAIに関連した分野を専門に研究。学部時代から田村研究室に所属し、当時まだ一般的ではなかった機械学習に早くから取り組んだことで、将来はこの分野で仕事をしたいと強く思うようになりました。
小坂井
私は岐阜県海津市の出身で、地元で学べる国公立大学という点で岐阜大学を選びました。学部では機械システム工学科に所属し、途中で1年休学を挟みながら、大学院では設計生産領域へと進みました。金型の設計や製作を実践的に学べる王・吉田研究室に入り、授業の一環で参加した日本金型工業会主催の「学生金型グランプリ」では、仲間と共に製品づくりに挑戦し、優勝することができました。今振り返ってみても、設計から加工、プレゼンに至るまで、本当にたくさんのことを学ばせてもらえたと感じています。
金型の構造について議論を行う小坂井さん
福井
学外でのアルバイトも良い勉強になりました。塾講師として高校生に数学や物理を教えていたほか、テーマパークでの接客業も経験する中で、仕事を進めるうえで大切なコミュニケーション力やプレゼン力が磨かれたように感じます。
小坂井
私も塾講師や家庭教師を中心にアルバイトをしていて、休日には大量の仕事を詰め込み、稼いだお金で海外旅行を繰り返していました。タイやカンボジア、モロッコ、トルコなど、さまざまな国を巡り、異文化に触れることで視野が広がったと思います。中でもカナダにはワーキングホリデー制度を利用して1年間滞在しました。この経験を通じて語学力だけでなく、海外のどこにでも一人で行ける自信が付きました。
学生時代には海外旅行でトルコのカッパドキアを訪れた

重要なポジションを任され大きなやりがいを日々実感

小坂井
学生時代に金型を専門にしていたこともあり、就職先は製造業の中でも特に自動車部品メーカーに絞って探しました。太平洋工業は地元企業であることに加え、売上のおよそ半分を海外で上げていることにも惹かれました。海外志向が強い私にとって、国内外の両方の拠点で活躍する機会に恵まれている当社はとても魅力的でしたね。
福井
私は所属する研究室が共同研究をしていた縁もあり、太平洋工業とは学生時代から深い関わりがありました。大学院時代には2週間のインターンシップにも参加。AIを活用して機械の故障を事前に予知して保全するプロジェクトなどに携わる中で、自分のスキルを活かして活躍できそうだという実感が湧き、この会社で働きたいと思うようになりました。
台湾のAsia Universityで開かれた「ICSSI2018」で発表を行う福井さん
小坂井
私は現在、工機部のダイエンジニアリンググループに所属し、自動車部品製造に用いる金型の設計を担当しています。難易度の高い金型の設計に携わることで、その技術の奥深さを実感しています。学生時代から車が好きだったこともあり、自動車づくりに幅広く関われるのが何よりうれしいですね。
福井
私は新規事業推進部のセンシングデバイス開発2グループに所属しており、牛の体調をモニタリングするデジタルツール「CAPSULE SENSE」の開発プロジェクトなどに携わっています。学生時代から学びを深めてきたAI技術を通じて、社会課題の解決につながるサービスを生み出せることに大きなやりがいを感じています。
牛体調監視システム
「CAPSULE SENSE」の親機

学びの環境が整った岐阜大学は自分の可能性を広げてくれる

福井
現在の職場では、学生時代に培ったプログラミングのスキルがそのまま活かせる場面がとても多いです。特に業務の効率化を図るうえでは、自らコードを書いて集計やデータ処理を自動化し、限られた時間の中で最大限の成果を出せるよう工夫しています。現在は社内のAIエキスパートチームにも所属し、生成AIなど最新技術の導入にも挑戦しています。
福井さんの職場風景。AIを活用したプロジェクトなどに取り組む
小坂井
私も福井さんと同じように、岐阜大学で工作機械を動かして実際に自らの手で金型加工を行った経験が、今の設計業務に大いに役立っていますね。
福井
今後の目標としては、ソフトウェアに加えて、電気回路や基板などのハード面の知識も身に付け、試作品の開発に幅広く対応できる力を身に付けていきたいと思っています。
小坂井
金型の世界は、ベテランの持つ経験とノウハウが非常に重要です。私もようやく一人で業務を進められるようになりましたが、今後は過去のノウハウに自分なりの視点を加え、新たなアイデアを盛り込んだ金型づくりに取り組んでいきたいです。
福井
進路を考えている高校生の皆さんには、「高校の勉強をおろそかにしないで」と伝えたいですね。まずは勉強を通じて幅広い分野を知り、自分の興味に合った学科を選ぶことが、大学生活をより有意義なものにする近道だと思います。岐阜大学は学びの環境が充実していますし、たくさんの友人とも出会えます。学生時代の仲間は一生の財産です。これから岐阜大学で学ぶ皆さんには、ぜひ新しい人との出会いを大切にして ほしいと思います。
小坂井
私自身、学生金型グランプリや海外での学会参加など、大学から多くの支援を受けて成長できました。岐阜大学は施設や指導体制が整っており、自ら学びたい意欲があればそれに応えてくれる場所です。ぜひ岐阜大学で自分の可能性を広げてもらいたいですね。
大学院時代にはゼミ仲間とともにアイルランドで開催された国際学会「AMPT2018」に参加

太平洋工業株式会社PROFILE

東証プライム上場の自動車部品メーカー。1930年に日本初の自動車用バルブコアの国産化を目指して創業以来、タイヤバルブ製品をはじめ、自動車用プレス・樹脂製品、電子・制御機器製品などを開発・生産して成長を遂げてきた。現在は海外市場にも対応し、世界7カ国で事業を展開している。