大学案内

チームで協力して納得のいく橋を作り、大会で良い成績を収めたい。

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各国で開催されるブリッジコンペティションの大会で優勝することを目標に,日々活動を行う
「岐阜大学ブリコンサークル Nairobi Fly」。大会ごとに異なる規定の大きさの鋼橋模型を設計・製作する。
大野洋嵩さんは1年生ながらメンバーからの信頼が厚く,将来サークルを支える存在だと期待されている。


岐阜大学ブリコンサークル Nairobi Fly
岐阜大学工学部社会基盤工学科の木下幸治准教授の呼び掛けにより,同学科に所属する有志の学生が集まり,平成21年から鋼橋模型を製作するブリッジコンペティションに参加。平成23・24年の「アジアブリッジコンペティション」では総合優勝を飾る。
平成31年4月に正式なサークルとして発足した。現在のメンバーは15名。昨年8月に行われた「アジアブリッジコンペティション2019」では,全7評価部門中6部門で入賞し,総合2位の成績を収める。また,資金を支援してくれる企業へのスポンサー交渉も自らで行っている。

ブリッジコンペティション
規定の大きさの鋼橋模型を,学生自身で設計・製作し,架設性,デザイン性,たわみなどを点数化して出来栄えを競う。工学知識の応用力や設計・製作技術を習得するとともに,参加学生の協調性を育んだり,交流を図ることで人脈形成や問題解決能力を養うことが目的とされる。

 【主な評価項目】
  • 架設部門 ............事前に製作したパーツを制限時間内に組み立て,そのスピードや正確性を競う。
  • 載荷部門 ............完成した橋に重りを載せ,たわみが規定値に収まるかを審査される。
  • 美観部門 ............橋のデザインや意匠性が評価される。
  • プレゼン部門 ......設計・製作した鋼橋模型の特徴や工夫点などを発表。
             質疑に対する回答も審査対象となる。

憧れていた橋づくりは難しいけど楽しい。
みんなで意見を出し合いながら理想の橋を目指します。

岐阜大学は,車で30~40分という近距離に木曽川滑空場と大野滑
空場の2つの滑空場があり,練習しやすい環境が整っている。
月に1度の合宿では,朝の6時半頃から日没までフライトの練習を行う。

1年生から専門知識を習得し、
ものづくりの楽しさを実感。

 幼い頃から橋やダム,トンネルなどの構造物を見るのが好きでした。そのため,人の生活を支えるインフラ設備の構造などを学びたいと思い,岐阜大学工学部社会基盤工学科に入学しました。ブリコンサークルの活動を知ったのは,入学早々に開かれた初年次セミナーでした。学生のうちに何か土木に関わる経験をしたいと漠然と考えていたところ,鋼橋模型を一から学生自身で作っているという話を聞き,迷わずサークルへの参加を決めました。

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 大会によって製作する橋の大きさや,評価項目,参加人数が異なり,また出場時期が重なることも多いため,サークル内で大会ごとのチームを編成しています。チームが決まると,一人ひとりが設計を考えて意見を出し合うのですが,初めは知らない専門用語ばかりで,先輩方が話している内容が全然分かりませんでした。何とかついていこうと教科書を借りて勉強したり,先輩に聞いたり,とにかく必死でしたね。ほかにも設計図を書くためのCADや解析ソフト,パーツとなる鋼材を加工するための工作機械などの使い方を学び,1年生のうちから専門的な知識や技術を身に付けることができました。

 私たちが目指すのは,軽くて丈夫,そして見た目も美しい橋。それらすべてを叶える橋を作るのは難しいですが,メンバーと相談して少しずつ形になっていくのは楽しいです。何より,苦労して橋が出来上がった時の達成感は気持ち良いですね。


サークルを牽引して
大会での優勝を目指したい。

大野さんが昨年8月に出場した日本大会。規定の重さに橋が耐えきれず、
苦い結果となった。その反省から、今年のカナダ大会では、事前の載荷
試験と修正に十分な時間を割く予定だ。

 今の目標は,カナダで開かれる大会で優勝すること。昨年10月にルールが発表され,私は全体の進行管理を担当しながら,全力で製作に取り組んでいます。
 今回の大会の評価項目で特に比重が高いのが,重さによって橋が変形する「たわみ」の数値をいかに小さくできるかです。設計上では上手くいっていても,実際に作ってみると思い通りにいかないことがほとんど。仲間と試行錯誤しながら構造を見直すなど何度も修正をしています。また,たわみ以外にも,組み立てのスピードや橋の見た目の美しさなど,評価の観点は様々。そのため,大会当日までに試作を繰り返して,本番では納得のいく橋を作って優勝したいと思っています。
 昨年,先輩方はアジア大会で準優勝という素晴らしい成績を残されました。その背中は大きいですが,必ず追いつきたい。そして,このサークルを引っ張っていける存在になれるよう,これからも努力を重ねていきたいです。


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昨年8月アジア大会でリーダーを務めた4年生の深見亮介さん(右)は,大野さんを「物事を相手に分かりやすく説明する能力が非常に高い。異なる意見もしっかり取り入れることができるので,次の代を安心して任せられる存在」と評価する。




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指導教員の木下幸治准教授は,「設計通りにいかない時に,原因を探り改善策を考えることは,とても大切なこと。それを学生のうちに経験しておくことは,社会人になった時に大きな強みになると思います」と話す。
さらに,「海外の大会にも出場しているので,現地の学生と交流してグローバルな視野も広げてほしい」と期待を寄せる。

岐阜大学工学部 社会基盤工学科防災コース
木下 幸治 准教授

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