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曖昧ではなく論理的・科学的な指導で、選手一人ひとりのレベルを高めたい

岐阜大学大学院への入学を機に,成績が低迷していた岐阜大学硬式野球部の監督に就任した関谷竜成さん。
学生監督として選手と近い距離から的確なアドバイスを行い,
平成29 年度には,強豪ぞろいの東海地区大学野球岐阜リーグで春季・秋季ともに1 勝へと導いた。
チームキャプテンの前川竜也さんをはじめ,部員たちからも厚い人望を得ている。

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岐阜大学硬式野球部

昭和25年に創部。東海地区大学野球連盟内部の岐阜学生野球連盟に所属し,6校のうち唯一の国立大学硬式野球部として奮闘している。現在の部員は22名,マネージャーは6名(平成29年11月時点)。授業や研究活動で多忙な中,毎週水曜日の午後と週末に全体練習を実施。短い時間の中で連係プレーを中心とした練習を行い,そのほかは自主練習で実力の強化を図る。平成29年度より関谷竜成監督が就任し,春季リーグでは接戦の末に1勝。また秋季リーグでは相手校に大差をつけて1勝を収めた。来季は平成25年春以来の勝ち点を挙げるため,部員一丸となって練習に取り組んでいる。


「効率の良い練習」と「考える野球」を徹底。
目標は来季リーグでの勝ち点と新人戦での勝利です。

プレーの意味を考え,目的意識を持って練習しています。

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  将来は高校教師になりたいと思い,学びを深めるために岐阜大学の大学院に入学しました。前監督から声を掛けていただいたのがきっかけで硬式野球部の監督をやらせてもらうことになりましたが,人に教える職を目指す私にとって大変良い機会をいただいたと思っています。
 うちのチームは野球に対してひたむきな部員ばかり。みんな試合に勝つことに貪欲に取り組んでいます。でも,それぞれの授業が忙しく,チーム全員で練習できるのは水曜の午後と土日のみ。しかも準硬式野球部と交代でグラウンドを使うため,時間も限られています。だからこそ,練習の効率を上げることが重要。みんなが集まった時は連係プレーを中心に練習します。ノックを1カ所ではなく2カ所同時に行ったり,打撃練習のピッチャーを増やしたりするなど,1球でも多くの球を受けて打てるように工夫しています。

水曜日の午後,授業が終わるとすぐにグラウンドへ集まる選手たち。まずは内
野と外野でそれぞれ守備練習を行った後,バッティングやピッチングの練習を
行う。2時間という短い時間でいかに練習効率を高めるかが重要だ。

 みんなにいつも話すのは「1つのプレーに対してよく考えてほしい」ということ。限られた時間の中で上達するために,目的を持って練習することはとても大切です。一つ一つのプレーについて,部員同士で課題を話し合う場面も増えてきました。こうした練習の成果が現われ,今年の春季・秋季リーグではともに1勝ずつ挙げることができました。しかし,リーグ戦では同じ対戦相手に3戦のうち2勝しないと勝ち点は取れません。まずは勝ち点を挙げることを目標に,「練習の成果が力となり,勝ちにつながる」ということを伝えていきたいです。

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指導者として的確な教授法で,部員たちの力を引き出したい。

 指導者という立場になり,今まで選手として感覚的にやってきたことを理論的に伝えるのが,大変難しいことだと実感しています。曖昧なことを言わず,常に論理的・科学的な根拠を基に改善案を示すようにしています。

授業の合間に時間を見つけ,頻繁にグラウンドに足を運ぶ関谷さん。バッティングフォームなど,
一人ひとりに細やかな指導を行う。最後は全員でグラウンドに一礼し,全体練習が終了。

 大学院で保健体育領域を専攻していることもあり,例えば野球の動作分析など,授業で学んだことが指導に生きていると感じる場面もあります。なるべく複数の改善案を挙げて,その中から選手が自ら考え,答えを導けるような指導を心がけたいです。そして一人ひとりのレベルを高め,まずは新人戦を勝ち抜くことが目標。監督としては至らない点も多いですが,学生という身分に甘んじることなく,選手とともに成長していきたいです。


キャプテンとしてチームをまとめる前川竜也さんは,
「関谷監督とは年齢が近いせいか,アドバイスを聞きに行きやすいです」と話す。「練習にもよく顔を出してくれるので一緒にいる時間が長く,選手の意見もよく聞いてくれます。監督の指導通り,"考える野球"を実践して勝利を目指したい」
と意気込みを見せる。

岐阜大学工学部
電気電子・情報工学科3 年
前川 竜也さん

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