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社会で活躍する技術者の育成を目指し,問題解決力と表現力を実践で錬磨。

工学部2年次前期基礎科目「技術表現法」

工学部2年次前期の基礎科目として,「技術表現法」がスタートしました。
従来,コミュニケーション力に乏しいと思われがちだった理系学生に,チームで議論し合いながら論理的に問題解決を導き出す方法や,文章作成・プレゼンテーションにおける表現法を学ぶ機会を設けることで,他者と連携を取りながら,自ら考えて行動できる力を養うのが狙いです。


 工学部出身の学生の多くは社会に出ると商品の開発や改善に関する業務に就きますが,こうした業務では課題を発見・分析・解決したり,実験データから新たな技術を創造したりする能力が求められます。そこで必要とされるのが,合意形成を図るためのコミュニケーション能力と,成果や説を表現するためのプレゼンテーション能力です。「技術表現法」の授業では,こうした力を養うためにグループワーク主体の講義を行っています。

 実際の授業では,課題解決のプロセスなどを学んだ後,発想を広げるために意見を出し合うブレインストーミングや,段落を上手く組み立てて論理展開する文章制作手法,パラグラフライティングなどを体験。学びの集大成として,自分たちで選んだ課題について模造紙1枚にアイデアをまとめ,その内容を発表する場を設けました。そして,学生から評価の高かったグループには後日,大学の講堂でプレゼンテーションをしてもらいました。こうした能動的な講義を通じて,発想力や分かりやすく説明する力を身に付けたり,初対面の人と信頼関係を築くための場づくりの仕方などを学んでもらえたと思います。

 最初は戸惑いを見せていた学生たちも,人間関係に配慮しながら上手く論理的なコミュニケーションが取れるように変わったと実感しています。今後は専門教科の学びが始まり,4年次には卒業研究に着手することになりますが,授業で学んだことを生かし,何事にもワクワクしながら取り組んで欲しいと願っています。


学生が具体的にイメージしやすいよう,講義
では模型を使って論理的な思考法について解
説します。

工学部2年次前期基礎科目
技術表現法
Technical Expression
対象学生:工学部2年生
開講学期:前学期

平成26年度から基礎科目授業として始まった「技術表現法」。技術が蓄積された現代において,商品開発やイノベー ションをもたらす能力とは,技術のみならず創造的な視点を持って課題解決にあたる力だといわれています。学生の創造 の原点である「気付き」を活性化するため,実際にグループで課題に取り組み,ものづくりの場面に役立つ表現法を身に 付ける講義を実践。「アクティブラーニング」(学生の能動的な学習を取り入れた授業形態)をベースにした授業です。

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授業の流れ

(画像をクリックすると拡大します)


プレゼンテーション

1:代表チームによる発表後,多くの学生から質問が寄せられ,活発に質疑応答が繰り広げられました。
2:会場が笑いに包まれるような面白い発表もあり,どのチームもそれぞれの個性が光る魅力的なプレゼンテーションを展開。
3:「有用性」や「アイデアの豊かさ」などの5項目について学生たちが採点。

授業を終えて

自分から積極的に意見できるように成長

岐阜大学工学部 化学・生命工学科
生命化学コース2年
高田 麻衣 さん

私はグループワークに苦手意識がありましたが,回数を重ねるごとに慣れていき,次第に意見を出せるようになりました。最終のプレゼンテーションでは主にパワーポイントの資料作成を担当しましたが,事前の中間発表の時に分かりやすい資料の見せ方について指摘を受け,自分では気が付かないアイデアを得られたのが良かったです。今後は学年を追うごとに少人数の授業が増え,人との関わりも強くなっていきますので,この授業で得たことを生かしていきたいですね。


社会でも生かせる貴重な体験でした

岐阜大学工学部 機械工学科
機械コース2年
川井 考生 さん

最初に授業名を聞いた時から「どんな内容だろう?」と興味を持ちました。高校までの授業とは全く違ったグループワーク中心の内容で,社会に出てプレゼンテーションをする機会などに必ず生かせると感じています。普段の生活で友人とこれだけ真面目なテーマについて話す場面はなかなかありません。どうやって議論を進めればいいのか分からず戸惑いの連続でしたが,誰かが一歩を踏み出さないといけない状況で,自分から前に出て話を進めていけたことはとても大きな成長だったと思います。

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