大学案内

実際の教育現場に即した 指導技術を学び合う。

大学院教育学研究科「教職実践開発専攻」

岐阜大学大学院教育学研究科「教職実践開発専攻」は「教職大学院」と呼ばれ,
より実践的かつ高度なスキルを持った教師を育成する専門職大学院です。
この教職大学院ではストレートマスター(学部卒業生)と
現職教員が共に机を並べて学び,
さらに,実務家教員と研究者教員が実践と理論,
それぞれの専門性を踏まえた授業を行うことで,学びを深め合っています。
「授業開発コース」の選択科目に設定されている「ワークショップ型教材開発」では,
半年をかけて総合学習向けのカードゲーム型教材を開発・発表します。

選択科目「ワークショップ型教材開発」(授業開発コース)

教材開発のワークショップで
大きな達成感や学びを得る。





大宮 私たちは「授業開発コース」の選択科目として,「ワークショップ型教材開発」を受講しました。A班,B班に分かれて半年間,「カードゲーム」を軸にした教材開発に取り組んできましたが,本当に楽しい経験でした。ストレートマスターの方の若い発想に,私たちのように学校から派遣された現職教員の経験を盛り込み,最終的にはきちんと遊んで学べる教材が完成しました。ワークショップの良さを自ら体感でき,非常に意義のある体験でしたね。

伊藤(有) 教材が完成した時には,思わず感動しました。また,現職の先生方の生の話を聞く中で,今までに経験したことがないほど色々と考えた半年でした。

加代 私たちストレートマスターの意見もきちんと採用してもらい,一つのものをみんなで作る実感が持てたのが うれしかったですね。講義を担当していただいた3名の先生方がそれぞれ違った視点から助言を与えてくれ,とても充実した講義でした。

安田 最初に講義形式の授業がありましたが,それ以降は,自分たちで教材開発を進めながら,体験の中で学べるスタイルだったのが良かったです。また,学校にいる時には,どうしても閉鎖的な空間になりがちでしたが,他の学校に勤務する先生たちとじっくり会話する機会が持て,今後の教員生活に役立つ情報をたくさん得ることができました。

自分を見つめ直した教職大学院での1年間。

松村 院生室の最初の印象は,「職員室」でした。同年代の学生だけでなく,学生として派遣されている経験豊富な先生たちに直接話が聞け,とても良い勉強になったと思います。

伊藤(和) 私も一番大きかったのは,様々な現役の先生に出会えたことですかね。また,パワーポイントの資料 を作って発表をするうちに,資料作りにも少しずつ自信がつき,自己肯定感が持てたのも大きかったです。

太田 現場では目の前の仕事に振り回されがちですが,理論を聞いて自分の頭できちんと考える機会を持つことができ,とても有意義な1年でした。教職大学院で学んでいる方々は,誰しもそれなりの信念を持った方ばかり。こうした人たちと出会うことで,「自分も頑張らないと」と思えるようになり,とても良い刺激をもらえた気がします。

新宅 教職大学院では,まずは理論を知り,それを実践して確かめながら身につけていける講義ばかりで,本当に素晴らしい内容だったと思います。今まで教育現場で実践してきたことを理論のフィルターに通すことで,自分がやってきたことを再認識できた1年でした。ほかの先生たちとの出会いももちろんですが,ストレートマスターの方々の新鮮かつ斬新な考え方に触れられたことも,とても貴重な経験になったと思いますね。

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実務家教員インタビュー

授業とは,子どもたちを指導することとは何か。
院生も教鞭を執る側も,学び,模索し続ける場に。

 私は岐阜県教育委員会との交流人事により平成23年4月に岐阜大学教職大学院へ派遣され,教職経験を持つ実務家教員として3年間教鞭を執ってきました。教職大学院では私のような実務家教員と,教育理論に詳しい研究者教員とが協力し議論を重ねた上で,それぞれの知見を提供できる講義を工夫してきました。この仕組みにより院生はより深く立体的な学びができると考えています。
 全国の教職大学院においては私のような交流人事による実務家教員はまだ多くはなく,他大学や文部科学省からも評価をいただいていると聞きました。また,3年間の活動の中で,教育委員会や学校現場と大学との円滑な連携にも貢献できたのではないかと思います。 実際の講義では,例えば私は実務家教員として自身の過去の事例を理論に落とし込みながら紹介することがありますが,その際,現職教員の院生に「先生の学校ではどうですか?」と問いかけることが多々ありました。するとそれぞれの学校での経験談が寄せられ,ストレートマスターを含めた院生たちの議論はより深まっていきます。教職大学院の 講義は単純に知識を積み上げるだけではなく,院生の頭の中で何かが 広がったり深まったりと,知識の質的な変化をもたらす場になっているのです。このことは私自身にも新たな発見や気付きをもたらしました。
 今年度4月からは公立小学校に勤務していますが,こうした経験を 何らかの形で現場に還元できればと考えています。教鞭を執る側にとっても研鑽の場になり,そこに学ぶ院生にとっても「学び続ける」姿勢を得ることができる。それが岐阜大学教職大学院の大きな特色 だと思います。

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大学院教育学研究科
教職実践開発専攻(教職大学院)
Graduate School for Teaching Profession
対象学生:ストレートマスター(学部卒業生),現職教員

「教職大学院」とは,学校現場で即戦力となりうる高度な教育専門職を養成するために設けられた専門職大学院のこと。学部卒業生のストレートマスターと現職教員が在籍し,同じ授業を受講しています。岐阜大学では4つのコースが設定され,全コース共通の基本必修科目20単位,コース別選択科目16単位以上,臨床実習10単位で構成されています。すべての開講科目で「講義」と「演習」が組み合わされ,実践スキルを習得した上で,それを検証しながら新たな学びや気付きを得られるのが特徴です。2年目には,1年目に学んだスキルを勤務校や提携協力校で実践すると同時に,自らの開発実践にも取り組み,その成果の集大成として「開発実践報告」を作成します。

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