大学案内

文系・理系の枠を超え、地球が抱える問題を理解し、解決に取り組める学生を育てる。

全学共通教育科目(複合領域)「環境マネジメントと環境経営」

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最終処分場跡地メガソーラー施設の見学

地域に根差す岐阜大学ならではの充実したカリキュラム

講義では環境に関する知識を習得するだけでなく,実際に企業や自治体が取り組む環境マネジメントシステムの枠組みや手法を学ぶカリキュラムも取り入れています。例えば岐阜市の大規模な太陽光発電所やごみの最終処分場では自治体の環境対策活動を見学したり,省エネや効率化などの環境技術提供に特化するイビデンエンジニアリング(株)の横幕さんからは,運営するISO14001,ISO9001の取り組みをご紹介いただいたりと,地域との協力でより深い環境意識を養成しています。さらに,文系・理系問わず誰もが環境問題について学べることは総合大学ならではの特長。学科の粋を超え,グループディスカッションで意見を交わし合うことで,環境問題を自分の課題として考えられる力が身に付きます。

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環境マネジメントと環境経営
Environmental Management and Operation

開講学期:前・後学期

全学共通教育科目として平成25年より開講。地球温暖化をはじめ,経済や生物多様性と環境との関わりを理解するとともに,環境分析手法などを習得しながら環境問題を多角的に捉え,解決策を立案する能力を養います。さらに,教員による講義だけでなく,学外施設の見学や企業・自治体職員から講義を受けるなど,外部機関とも連携したプログラムで,環境に配慮した実際の経営についての枠組みや評価手法などの知識も深めます。個々人が環境問題に対する理解や手法を深く理解することで,主体的に環境問題に取り組める意識を醸成します。

教員インタビュー


岐阜大学工学部化学・生命工学科 物質化学コース
岐阜大学統括環境管理責任者
櫻田 修 教授(右)

岐阜大学教育推進・学生支援機構
長谷川 典彦 特任教授(左)



 岐阜大学は平成21年に地域社会に貢献し,地域とともにあり続ける大学として『環境ユニバーシティ』を宣言しました。平成25年には,環境に配慮した組織として,国際規格であるISO14001の認証を取得。教育機関として,また一事業者としても,環境問題に積極的に取り組んでいます。本学の環境活動の一環として,本講義では,将来の社会を担う人材に必要な環境問題への理解促進や,企業・大学に問われる社会的責任の意義を伝えることを一つの目的としています。この,誰もが関わりを持つ環境という複合領域の分野を,ワン・キャンパスであるということを活かし,全ての学部・研究科の学生が受講できる体制をとっています。
 講義では,考える力や他人と交わる社会的スキルなどを総合的に伸ばすため,一人ひとりが能動的・主体的に学びに関わっていけるようにと,グループディスカッションや体験に重きを置いた学習法,アクティブ・ラーニングを取り入れています。加えて企業や自治体で実際に環境マネジメントに携わるゲストを招いた講義や,学外への施設見学などを組み込み,学生の当事者意識が高まるような授業を目指しています。また,「岐阜大学の環境への取り組み」を推進する岐阜大学施設環境部部長による,学内の環境やエネルギーの利用量,再生エネルギー設備の話など,より身近な環境について知ることができる講義がある点も特徴です。そのほか講義とは別に,本学の環境マネジメントシステムの内部環境監査への参加を通して,体験的に大学の環境活動を学ぶ機会や,eco検定などの環境に関する資格試験の勉強会などでも,教員や事務職員が積極的に携わっています。
 平成29年からは企業役員経験者による3日間の集中講義「環境,CSR(企業の社会的責任)とマネジメント」を開講。現代の社会では,利益追求以外にも環境への配慮,コミュニティへの貢献など,企業の社会的責任(CSR)が問われるようになりました。同様に,教育の現場である大学も「教育・研究」「環境・社会」の側面から大学の社会的責任(USR)が求められています。こうしたCSR・USRのマネジメントについての事例やリーダーシップ論などを多角的に学び,社会で環境マネジメントを行うための基礎知識を身に着けることで,一人ひとりが環境問題を理解し,社会に出ても実践活動として発展させていけるような人材に育ってもらいたいと考えています。


◆eco-MASTER GRAND PRIX 2018 学生部門第2位入賞
◆「eco検定アワード2018」エコユニット部門奨励賞受賞

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eco検定取得もサポート

京商工会議所主催)とは、環境問題の知識を幅広く体系的に問われる検定試験のこと。日常生活だけでなくビジネスでのキャリアアップにも活用でき、就職活動にも役立つ資格です。

 eco検定受験者3人1組のチームで合計点を競う学生部門で第2位,環境活動の顕彰「eco検定アワード2018」で奨励賞と,ダブル受賞を果たしました。
 「eco検定アワード2018」では、環境ユニバーシティ宣言に基づく学内活動や学生の内部環境監査員への登用,緑のカーテンの設置など,岐阜大学の環境についての取り組みが評価されました。

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学生インタビュー

企業・自治体職員の声や施設見学で
環境問題の「リアル」に触れられます。

地域科学部1年
吉田 未紗希 さん

岐阜市の最終処分場と太陽光発電所の見学へ行きました。一般ごみの焼却灰で埋まっていく最終処分場を目の前にして,私たちが生活の中でどうごみを減らすべきかを深く考えさせられました。また,企業や自治体職員の方が生の声をきかせてくださるため,具体的な取り組みも含めて,どう環境問題と向き合っているかが分かります。社会活動と環境負担の軽減の両立という環境マネジメントの視点や,どのように人を巻き込み,計画,実行,評価,改善のサイクルを回すのかというリーダーシップ論も面白く,いつか社会で役立てたいと思っています。


グループディスカッションで知見を深め
環境活動への意識が一層高まりました。

学工学部社会基盤工学科1年
鶴田 元彦 さん

ライフサイクルアセスメント(LCA)手法について,例としてアルミ缶をつくる場合に使用するエネルギーの算出方法を学び,3分の1のエネルギーでリサイクルできることを知り,その重要性に気づきました。他にも,集中講義「環境,CSRとマネジメント」では,グループディスカッションを通して,普段自分たちが実験などで流す汚水の処理など,地域社会への責任の重要性を自覚し,どう行動するかなどを考えるきっかけになりました。学生が主体になる大切さを感じたため,環境活動についてのサークルを立ち上げ,実際に行動を始めています。

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