大学案内

イングリッシュ・センターの開設で全学共通教育の英語をより実践的に。




岐阜大学イングリッシュ・センター センター長
岐阜大学教育学部・教育学研究科
学校教育教員養成課程 英語教育講座

デイビット・バーカー 准教授


岐阜大学イングリッシュ・センター

平成30年4月,全学共通教育棟1階に岐阜大学イングリッシュ・センターを開設しました。
これを機に6人の常勤教員が中心となり,1・2年次の英語のカリキュラムを統一。授業の質の向上や教材の開発などにも取り組み,より実践に即した英語教育を展開していきたいと考えています。

岐阜大学イングリッシュ・センター
Gifu University English Center

2年あまりの準備期間を経て平成30年4月に開設。
全学共通教育科目である英語のカリキュラムや評価基準の統一,非常勤講師の管理やサポート,学生からの相談対応などを行っています。教育学部英語教育講座に所属するデイビッド・バーカー准教授のほか,5名の常勤教員,12名の非常勤講師で構成されており,全学部のほぼすべての英語の授業を担当。週1回のミーティングでは,センターの運営方針に関する話し合いのほか,教職員相互の情報交換も積極的に行われ,授業内容の改善や教材の開発にも取り組んでいます。今後は留学を目指す学生の支援にも力を入れていく方針です。

06.jpg 岐阜大学ではこれまで,全学共通教育科目の英語の授業は,大半を非常勤講師に依頼していました。ただ,一口に英語と言っても,文学や歴史,文化など様々な分野があり,先生たちは自分の専門分野に偏った指導をしがちでした。もちろん教養を身に付けるという点ではそれも意義深いと思いますが,一方で,現在の英語教育のニーズとは合致しなくなってきており,私は実践的な英語力を身に付けられる授業への転換が必要だと感じていました。また,教員相互の情報共有が十分ではなく,2年間の英語の学習効果にバラツキがある点にも問題意識を持っていました。そこで5年前,全学共通教育の英語部会長に就任したのを機に,英語教育の抜本的な改革を推し進め,平成30年4月から新たにイングリッシュ・センターを開設する運びとなったのです。
 センター開設を機に,大部分の授業を非常勤講師に一任する従来の体制から,常勤する5名の専任教員が多くの授業を担当する体制へと改めました。そして特任准教授の2名が非常勤講師のコーディネーター役を務め,密に連絡を取ることで授業内容や学生の評価基準の統一を図るようにしています。これにより,英語1でどんな内容を教えたのかを把握した上で英語2の指導にあたるなど,英語の授業が相互に関連し,学生たちが段階的に英語力を高めていける流れができあがりました。また,毎週木曜日に教員たちが授業の改善点についてディスカッションする場も設けました。これは単に授業内容を画一化するのではなく,お互いの良い部分を取り入れるのが狙いです。より質の高い授業を目指し,今後も試行錯誤を続けていく考えです。
 学生の皆さんにはぜひ積極的にイングリッシュ・センターを活用して欲しいです。例えば,非常勤講師が担任の場合など,以前は授業後に質問をする機会が限られていましたが,今後はセンターが英語に関する質問を一括して引き受けます。20分単位で利用時間の枠を設けており,学生たちは好きな枠を選んで,授業内容や留学に関する質問をしたり,先生と英会話を練習したりすることができます。

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オノ・ファンフェトホフ特任准教授(左)と島崎治子特任准教授(右)の授業風景。
イングリッシュ・センターが作成したオリジナルの教材を使い、グループワークなども導入した実践的な英語
教育が行われ、学生たちも積極的に英語を修得しながら授業に参加している。

 一番の問題は「英語が苦手」と思い込んでいる学生が多いことです。私たちはこれを払拭し,「できるかも」と自信が持てるような実践的な授業を目指しています。本来,英語は誰でも練習すれば使えるようになるものです。「魚を与えるのではなく,魚の釣り方を教えよ」という格言があるように,私たちも英語の学び方を教え,学生たちが社会に出てからも英語を使って活躍していけるような指導をしていきたいと考えています。

岐阜大学イングリッシュ・センターの指針と基本方針

3つの指針

3つの基本方針

1. 統一 ... 英語のカリキュラムを統一します
2. 向上 ... 英語力の向上を目指します
3. 管理 ... 英語の授業を適切に編成します

1. 高校英語とは異なる教育方法をとります
2. はっきりした目標を立てます
3. 15 週で効果が見えるカリキュラムを実施します

技術別のカリキュラム

英語1
Speaking

英語2
Listening

初対面の人から話しかけられた時、臨機応変に対応できる英会話の習得が目標。予想外の返答が返って来た時の即興性をテーマに、徹底した練習によって会話に自信を付けていく。

ネイティブの英語を聞き取るためには発音を理解することが大切。そのため、単語のアクセントやリズムなどを改めて学び、知っている単語が正確に聞き取れるレベルを目指す。

英語3
Reading

英語4
Writing

綴りと発音の関係性を学ぶ英語学習法「フォニックス」のほか、複数の意味を持つ単語の勉強法、辞書の使い方、文脈からの意味の推測法などを学び、英文を自ら読み解く力を養う。

英語ライティングの基礎を学習。日本語を英訳するのではなく、英文の基本的な構造を理解し、あらかじめ用意された例文を参考にしながら、生きた英語の文章の書き方を習得する。

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教員インタビュー

教員同士が活発に意見し合うことで
より質の高い授業を展開したい。

オノ・ファンヘトホフ 特任准教授

私は英語の授業を担当する傍ら,非常勤講師のサポートも行っています。イングリッシュ・センターの開設に伴い,非常勤講師は授業に関する考えやアイデアが出しやすくなり,より高度な授業が提供できるようになりました。教員同士も積極的にコミュニケーションをとるようになり,「もっと授業を面白くするには?」といった指導方法に対してアドバイスを求められることも多くなりました。このように教える側の環境が整備されたことは大きいと感じています。今後は教員同士の相乗効果により,より質の高い授業が展開できるのではと期待しています。


英語が苦手という思い込みを払拭し,
少しでも自信を持ってもらいたい。

ジャクソン・リー 特任助教

学生たちは「英語ができない」とよく言いますが,本当は「上手かどうか」の違いだけで,全くできないわけではありません。私は元々香港出身で,10歳でカナダに移住後は,ずっと英語ができないことに劣等感を抱いていました。ところが,その後香港を旅行すると,むしろ英語ができる人として扱われたのです。それ以来,カナダでも自信を持って話せるようになりました。少し自信が持てるだけで,英語に対する意識は変わります。学生たちには授業を通じて,英語に対する自信を少しでも付けてもらいたいと思っています。

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