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平成30年度岐阜大学連合農学研究科・連合獣医学研究科入学式 学長告辞

学長告辞

岐阜大学を基幹校とする連合獣医学研究科,連合農学研究科へのご入学おめでとうございます。本日,それぞれ11名,21名の平成30年度入学者を迎えることは,私どもにとってこれ以上ない喜びであり,連合大学院の教職員を代表して心から歓迎します。さらにこの場をお借りして,大学院進学に至るまで諸君を支えて下さった皆様方にも衷心よりお祝い申し上げます。

さて今日,新入生を迎える二つの連合大学院はいずれも20年を超える歴史を有し,伝統的に外国人留学生と社会人入学者比率が高いことが特徴です。今年度も留学生比率28%,社会人比率41%です。これらの方々は外国の行政機関や教育研究機関,あるいは日本の民間企業や自治体などから何らかの要請を受けて大学院に進学されました。さらに学部からのストレート・マスター,ストレート・ドクターの皆さんを含め、すなわち大学院進学の動機にかかわらず,将来それぞれが所属される場における職務に相応しい貢献ができる、とくにグローカルな貢献ができる高度職業人として大学院を卒業されることが期待されています。連合大学院卒業者には一段と高度な専門職としての機能が要求されているわけで,学修内容も,さらに論文として表される到達目標もおのずから高いレベルに規定されます。

ただし一つ申し上げておきたいことは,大学院における勉強の成果が卒業時にすぐ出るものではなく,社会貢献あるいはグローカルな貢献として還元できるまでには大学院卒業から合計20年くらいはかかる場合も少なくないということです。同時に高度職業人としてその間を生き抜くうえで,予め大学院在学中に何を身に着けておくかも,十分考えて下さい。私ども連合大学院の教職員は何時でもそのような相談に応じる用意が出来ているつもりです。

大学院入学生宣誓

また企業や政府機関を足場としたグローカルな社会貢献に加えて,大学という研究機関において勉強を続けることも大変魅力的な進路であり,将来研究者を志望する方々の増加も期待します。ノーベル賞級の研究成果が多くは30歳前後で、すなわち大学院在学前後で出ていることは事実であり,その時期において得られた,夢のような発想が自然科学,社会科学の様々な分野でブレークスルーを生んできたからです。またそのような発想をさらに展開させるためには,どんな領域であれ勉強・研究の持続こそが力です。

なお岐阜大学のホームページには昨年小生がノーベル物理学賞受賞者の益川敏英先生と対談させて頂いた折の,先生からのメッセージが掲載されています。「若い人には,憧れとロマンを持ってほしい。それに近づく努力が成長への力になる」です。これから「広く日本社会にも,国際社会にも貢献できる人材になる」べく成長する諸君に,まさにお届けしたいメッセージです。

以上,皆さんには高度職業人として自分の将来をしっかりと見つめる,あるいは研究者を志向ししっかりと夢を持ち続ける,そんな大学院生として連合大学院を楽しみ,かつ利用して頂ければと思います。

今日から諸君と一緒に送る大学院生活を大いに楽しみにしていると申し上げ,学長告辞とします。

本日はおめでとうございました。

平成30年4月13日

岐阜大学 学長 森脇久隆

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