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平成28年度岐阜大学大学院入学式 学長告辞

岐阜大学大学院へのご入学おめでとうございます。本日,573名の平成28年度大学院入学者を迎えることは,私どもにとってこれ以上ない喜びであり,岐阜大学教職員を代表して心から歓迎します。さらにこの場をお借りして,大学院進学に至るまで諸君を支えて下さった皆様方にも衷心よりお祝い申し上げます。

さて岐阜大学には5つの大学院前期課程,2つの大学院後期課程に加え,岐阜大学を基幹校とする3つの連合大学院があります。連合大学院のうち本日は市立岐阜薬科大学と構成される連合創薬・医療情報研究科入学の皆さんが,教職大学院入学の皆さんとともに出席されています。この為,稲垣隆司(いながき たかし) 岐阜薬科大学長もご列席下さっています。

私ども岐阜大学は今年から始まる6年間の第3期中期目標・中期計画期間において「地域活性化の中核拠点であると同時に,強み・特色を有する分野において全国的・国際的な教育・研究拠点を形成すること」を目指しています。本日は地域活性化の中核拠点という切り口から,私どもの狙うところを申し述べます。私ども岐阜大学がとらえる「地域」はたとえば県や市,中部地区にとどまるものではもちろんなく,全国,さらにはグローバルな展開まで視野に入れたものです。たとえば国内の一地域と外国の一地域,具体的な取り組みを一例として挙げると岐阜県とインド・アッサム州,との間における教育・研究連携を基礎とした,産業界を巻き込むような大規模な交流までを含むものです。グローバルとローカルを合体したグローカルという用語がありますが,私どもの理念をまさに表現する言葉と言えます。

今日お迎えした新入生の皆さんには卒後,今お話しした様に多彩な場における職務が待っています。中には既に民間企業や自治体などから何らかの要請を受けて大学院に進学された社会人入学者も少なくありません。大学院入学の動機にかかわらず,将来それぞれが所属される場における職務に相応しい貢献ができる、またグローカルな貢献ができる高度職業人として大学院を卒業されることが皆さんに期待されています。大学院卒業者には学部卒とは異なった高度専門職としての機能が要求されているわけで,学修内容も到達目標もおのずから高いレベルに規定されます。

入学生 代表宣誓

ただし一つ申し上げておきたいことは,大学院における勉強の成果が卒業時にすぐ出るものではなく,社会貢献あるいはグローカルな貢献として還元できるまでには大学院卒業から合計20年くらいはかかる場合も少なくないということです。同時に高度職業人としてその間を生きていくうえで,大学院在学中に何を身に着けておくかも,十分考えて下さい。私ども岐阜大学の教職員は何時でもそのような相談に応じる用意が出来ているつもりです。

加えて,博士前期課程修了後,コースによっては後期課程への進学も大変魅力的な進路です。これは特に研究者を志望する方々が対象になります。ノーベル賞級の研究成果が多くは30歳前後で、すなわち大学院在学前後で出ていることは事実であり,その時期において得られた発想が自然科学,社会科学の様々な分野でブレークスルーを生んできました。またそのような発想をさらに展開させるためには,どのような領域であれ勉強の持続こそが力です。持続するモチベーションを生む要因の一つが夢です。高度職業人として自分の将来をしっかりと見つめる,あるいは研究者を志向ししっかりと夢を持ち続ける,そんな大学院生として岐阜大学を楽しみ,かつ利用して頂ければと思います。

終わりに当たり,今日から諸君と一緒に送る大学生活を大いに楽しみにしていると申し上げ,学長告辞とします。

本日は,おめでとうございました。

平成28年4月7日

岐阜大学 学長 森脇久隆

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