大学案内

森脇久隆 新学長あいさつ

―「人が育つ場所」としての大学―
地域に根ざす活動・教育で 大学のプレゼンスを向上。

「大学に行けば何かある」と思えるようなキャンパスづくりを

―はじめに,学長就任に際して抱負をお伺いしたいと思います。

 まず,大学は「人が育つ場所」であるということが第一です。そのために,岐阜大学のモットーである地域に根ざすこと,そして「学び,究め,貢献する」国立大学であることを強調しつつ,さらに大学のプレゼンス(存在感)を向上させていくことが一番の抱負だと考えています。
 第二に今年,岐阜大学は国立大学第二期中期計画の5年目に入ります。第二期計画では大学の存在を高めることが目標で したが,2年後にはさらに大学の特徴を打ち出していく第三期中期計画に入ります。この第三期計画の準備を早めに始めよ うと考えています。

―「人が育つ場所」とは,どのような場所だとお考えでしょうか。

 ただ勉強するだけではなくクラブ活動も盛んにするなど,「大学に行けば何かある」という環境がある大学だと思いますね。例えば,現在改装中の図書館には学生が主体となって何か行えるようなホールを造りたいと考えていますし,とにかく教室だけではなくいろいろな施設がある,学生にとって大学に通うことが楽しい環境をつくりたいですね。

知識や学問の中枢機能をさらに発展させ,養った力を国内外へ発信していきたい

―学長が考える「地域に根ざす」とはどういうことでしょうか。

 医学部と附属病院は地域医療そのものであり,地域に根ざすひとつの形だと思います。また,工学部は中部国際空港開 設など,これまで中部地区の土木計画に参画してきた実績があります。近々,岐阜県中央家畜保健衛生所が学内に移設さ れ,県の農業や産業の研究の中心としての存在意義もさらに高まります。このように地域と連携した多くのプロジェク トが進行中ですし,こうした活動を地域の方々に知っていただくことはとても大切だと考えています。
 平成25年度には文部科学省の「地(知)の拠点整備事業(大学COC〈Center of Community〉事業)」を獲得しました。地域との対話を通して,ますます地域を志向する人材育成や研究を進めていく予定です。
 こうしたことを踏まえて,知識や学問の中枢機能を発展させ,ここで養った力を国内外へ発信していけたらと思います。そのためには県や市,多くの大学と連携を取りつつ活動を広めていきたいと考えています。
 また,公開講座や岐阜大学フォーラムなどを通して,地域の方々が大学で学ぶ機会を作り,地域に貢献することも,地域に根ざすことだと考えています。

―国際貢献など,大学のグローバル化はどのように進められる予定ですか?

 現在,大学ではおよそ300人の外国人が学び,仕事をしています。また中国やバングラデシュには岐阜大学の海外オフィ スもあるので,こうした海外連携の組織化をもっと進めていきたいと思います。昨年度には南アジア地区10大学と教育連 携コンソーシアムを結成しました。英語だけで授業を受けられるコースも開設して,より多くの留学生を受け入れていきたいと考えています。
 今の学生は昔に比べておとなしく,留学したいという学生も減少しています。若い時期に外国で学び,さまざまな人種や文化と触れ合うのは大切なことです。大学では留学希望者を援助するプログラムを設け,支援を行っています。

―岐阜大学の強みとはどのようなところにあるのでしょうか。

 やはり全学部が大きなひとつのキャンパスに集まっているということでしょう。ここが岐阜県の総合的な高等教育の中 心であるという意義は大きいです。ただし駅から少し遠いため,現在はJR岐阜駅前の高層ビル「岐阜スカイウイング37」にサテライト・キャンパスを開校しています。郊外のワンキャンパス,そして駅前のキャンパスで講義を受けられるということをもっと強みにしていけたらと考えています。


―それでは,最後に学生へメッセージをお願いします。

 岐阜大学は中規模総合大学であり,幅広い学問が学べます。先ほどもお話ししましたが,全学部がワンキャンパスにあるため自分の学部だけではなく,他学部の講義を聴くことも可能です。
 大学4年間は人生の本当の意味での始まりです。その大切な時期にこの豊かな環境で学び,究め,地域や社会,世界 に貢献できる人になってほしいと願っています。

~大学広報誌「岐大のいぶき」 27号より~

アイコンの詳細説明

  • 内部リンク
  • 独自サイト
  • 外部リンク
  • ファイルリンク