社会システム経営学環
探求と探究
「学び」を「環」にする
社会のしくみが大きく変化する時代
未知の価値観へ自在にシフトする人になろう
激動の現場から学び、みちを求め、究めよう
多様な学びを「環」にしてこれからの社会をつくろう
学環の概要
社会システム経営学環は,経営にイノベーションをもたらし,豊かな社会の創造,活力ある社会システムの実現に貢献できる,実践的な能力を修得した人材の育成を目指します。
岐阜大学の総合大学という強み,そして同じ東海国立大学機構である名古屋大学との連携を活かし,「経営」をコアにしながら,学部・大学横断的な学修をすることができます。教室の講義で身に付けた専門知識を,ビジネス・まちづくり・観光デザインに関するプロジェクト型実習の中で実際に活用し,その学びをまた教室に持ちかえる,を繰り返すことで,より深い実践的な学修ができます。さらに,様々な立場の人と協力しながらプロジェクトに取り組むことで,現実の問題を解決する力を養えます。
社会システム経営学環は,いわゆる学部の枠を超えて,他学部,他大学,そして社会との連携の中で,学生と教員が一緒になって成長する「学び」の「環(わ)」です。
養成する人材像
社会システム経営学環では,以下のような人を養成します。
- 地域・都市の成り立ちや環境を理解し,幅広い情報収集を基に先を見据えた状況判断を行うことで,独自の社会システムを生み出し構成する力を持っている
- 広い視野を持ち,多様な人や組織と協働しながらビジョンを描き,異分野の関係者間のコーディネーターとしての役割を担うことで,企業活動・まちの運営・生産活動を自ら実践できる
- Entrepreneurship(起業家精神)を持ち,新しい価値を創出し提案できる
- 社会における課題を解決することで活力ある社会システムを実現するため,企業において,資源の効率的な活用により経営目標達成に向けてビジネスをデザインし,自治体等において,社会システムを創造的に再構築するまちづくりと観光をデザインできる
卒業後の進路
社会システム経営学環では,授業の中で企業や自治体等と綿密に連携を図っており,社会が求める人材像を教育課程に組み込んでいます。さらに,経営を学ぶことに加え,自ら事業を創出する力を養い,支援する体制も整っています。このため,卒業後は,地域に貢献する企業や自治体をはじめ,以下のような分野での活躍を期待しています。
進路の例 | 具体的なイメージ |
---|---|
一般企業 | ・ 自社の強みを活かし社会課題を解決 ・ 顧客起点で新規事業を開発 ・ 大局的な観点で企業を支える |
公務員 | ・ 長期的視点でグランドデザインを描ける ・ 既存の枠組みに捉われず現場の声から施策を立案 ・ 地域に密着し人の顔が見える事業を構築 |
ファミリービジネスの後継者 | ・ 経営理念を守りながら時代の変化に適応 ・ 地域に根差した新たな製品・サービスを作る ・ 地域を跨いだ企業間の繋がりを作る |
観光地経営コンサルタント(日本版DMO) NPO法人 | ・ 新たな地域資源を創造する ・ 行政や企業ができない"隙間"をビジネスで繋ぐ ・ 地域課題を人と企業の繋がりで解決 |
起業家 | ・ シーズベースの新規ビジネスを生み出す ・ ニーズベースの新規ビジネスを生み出す ・ 現場ベースのイノベーションを起こす |
進学 | ・ 持続可能な社会の実現について考える ・ 1つの学問に捉われない ・ 実社会の問題から課題を抽出しまとめる |
身に付ける専門的能力
社会システム経営学環では,岐阜大学が定めた基盤的能力とともに,社会の課題解決に求められる以下の7つの専門的能力を養います。
①多面的思考力
豊かな教養に基づき,幅広い視野で社会システムの変化を捉え,多面的視点で課題解決に取り組むことができる能力
②データ分析・論理的思考力
課題発見・解決のために多様なデータを収集・分析し,論理的に結論を導き出す能力
③コミュニケーション力
高いコミュニケーション能力と高度なコーディネート力により,多様な人材間の調整を図り問題解決に臨む能力
④デザイン思考による課題発見・解決力
デザイン思考を活用して企業,自治体,各種団体が抱える課題をユーザーの立場から発見し,課題解決に臨む能力
⑤専門知識とマネジメント力
専門知識を修得し,高い倫理観に基づいて,企業や自治体などを運営する能力
⑥起業力と社会貢献力
起業家精神により新しい価値を生み出すことで,活力ある社会システムの実現に貢献できる能力
⑦創発力と社会実装力
自身の能力と発想を組み合わせ、事業性と社会性を実現するイノベーションを構築して社会実装する能力
カリキュラム
社会システム経営学環のカリキュラムは,以下のような方針に基づいています。
- 教養科目では人文科学,社会科学,自然科学の修得と外国語科目によるコミュニケーション能力の向上を通して,社会事象を国際的な視野で読み解く豊かな教養を育みます。さらに,一年次の初年次セミナーでは高等学校における教科書中心の受動的授業から大学における実習を軸とした能動的授業への移行を支援します。
- 専門基礎科目として,情報処理演習,現代経済学,会計学といった授業科目を配置しています。これらにより,ビジネス・まちづくり・観光に共通する基本的マネジメント能力としてデータ分析に必要な基礎学力や論理的思考力を養成します。
- ビジネス,まちづくり,観光を対象とする専門科目を配置しています。専門科目では,リフレクション(振り返り・省察),学修ポートフォリオ,コメントシート(意見・感想),グループワーク,プレゼンテーション等のアクティブ・ラーニングを導入し,専門知識とマネジメント能力を養成します。
- 企業,自治体,各種団体におけるマネジメント活動実習,ビジネスデザイン基礎・実践・実装,まちづくりデザイン基礎・実践・実装,観光デザイン基礎・実践・実装を通して,多様な人材間の調整,課題発見・解決方法を実践的に学びます。
- 教育学部,地域科学部,工学部,応用生物科学部など,他学部の開講授業科目,さらに名古屋大学と連携して開講する授業科目を設置しています。各自の目的や興味にあわせて選択し,履修することで,関連した分野における知識を深めます。
- 学修成果の評価については,全学的な申し合わせと,各科目のシラバスに記載された成績評価項目等に基づいて,授業目標への達成度により評価します。
入学者に求めること
社会システム経営学環では,豊かな教養と健全な心を養います。同時に専門知識とマネジメント力,デザイン思考による課題解決力を育みます。これらにより,人間性豊かで地域社会で活躍する人材の育成を目指します。
社会システム経営学環では,民間企業,自治体,NPOなどの運営に深い関心を持つ学生を求めています。このために,以下のような人を求めます。
- 国内外の社会全般に高い関心を持ち基礎的学力を充分に備えている人
- 理解力に富み論理的な思考ができる人
- 相手の意見を聴き自分の考えを伝えて協働することができる人
- 積極的に行動することをいとわず多くの経験を積むことを楽しむ人
- 知的好奇心にあふれ自ら地域の課題を理解し,解決策を探究しようとする人