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物理ゲルの性能を付与した次世代コンクリートを開発

 岐阜大学工学部化学・生命工学科の木村浩准教授と,プレストレスト・コンクリートの設計施工等を手掛ける株式会社安部日鋼工業は,物理ゲルの性能を付与した次世代コンクリートを開発し,国内特許を出願しました。

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物理ゲル性能を付与したフレッシュモルタル

物理ゲル:ゲルは架橋方法の違いにより「化学ゲル」と「物理ゲル」に分けられる。一般的なゴムなどは,高分子同士が共有結合している「化学ゲル」であり,流動させることができない。一方,水中のクレイナノシートなどは非共有結合で結合している「物理ゲル」であり,流動変形させることができる。一旦流動させても,静置すると再びゲル化するのが「物理ゲル」の特徴である。このように,「物理ゲル」は外部刺激の有無によってゾル(液体状態)とゲル(固体状態)の二つの状態を行き来する性質がある。

本発明による物理ゲル性能を付与した次世代コンクリートの特徴

【フレッシュコンクリート】
  • 適度な粘性を有し,硬化前の状態であっても形状を保持できる
  • 振動を与えると流動性が高くなり,施工の作業効率が高くなる
  • 材料分離が起きない
【硬化後コンクリート】
  • クレイナノシートが水分を取り込んでいるため,コンクリート内側からも水和が進み,継続的な水和反応が期待され,従来のコンクリートよりも硬化体組織が緻密となり,耐久性が高くなる

詳しい研究内容について

流動性が高く作業効率が向上,材料分離が起きない,耐久性が高い
 物理ゲルの性能を付与した次世代コンクリートを開発
  岐阜大学工学部 木村浩准教授と株式会社安部日鋼工業が特許申請


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2020.02.27

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