お知らせ

「産業技術の芽シーズ発表会」を開催しました

 10月11日(金),本学 研究推進・社会連携機構 産官学連携推進本部(中部イノベネット他)主催「産業技術の芽シーズ発表会in岐阜」を開催しました。「 産業技術の芽シーズ発表会」は,中部8県(愛知,岐阜,三重,富山,石川,福井,長野,静岡)の研究機関・産業支援機関及び地域企業が集結し,新事業創出のための新たな研究開発の「芽」を相互共有する場です。このたび初めて岐阜で開催する運びとなり,本学が主催機関となりました。

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 基調講演では,今注目の起業家,㈱DG TAKANO代表取締役 高野雅彰氏をお招きし,「イノベーションの起こし方」という演題で登壇いただきました。

㈱DG TAKANO代表取締役 高野雅彰さん
㈱DG TAKANO代表取締役 高野雅彰さん

 高野氏は,無電力で脈動流を起こして洗浄力を落とさず最大95%の節水ができる洗浄ノズル「バブル90」を開発し,2019年日経ビジネス「世界を動かす日本人50人」に選定,また「超モノづくり部品大賞」,「働きたいベンチャー企業ランキング1位」,「JAPAN VENTURE AWARDS」等多くの賞を受賞するなど,いま最も注目されている若手起業家の一人です。
 本講演では,高野氏の「世の中にないアイデアで,未だ存在しない製品を作りたい」という思いのもと,デザイン思考をベースに常に「新しい解」を追い求め精力的に発想し行動する原動力について,これまでの数々の製品開発の経験をもとにお話し頂きました。
 高野氏が代表を務める㈱DG TAKANOは,東大阪の町工場発ベンチャーであることから「会社のコア=技術」であると思われがちですが,実は「会社のコア=頭の使い方,発想力,デザイン思考」と位置付け,「デザイン会社」であるとのことです。具体的には,㈱DG TAKANOは「金属を削る」という技術を持っていますが,それ自体が大きな価値を産み出す訳ではなく,その技術を使って創出した画期的な「節水製品」が「水不足などの社会課題を解決する」ということに大きな意味があるとのことです。高野氏は「技術をデザインできるかどうか,デザイン力で世の中にないものを産み出せるかどうかが,今の時代重要なのでは」と力強くお話しされました。
 基調講演後には,県産業技術総合センター及び岐阜工業高等専門学校の研究Topics紹介,また本学の新しい取り組みとして地域連携スマート金型技術研究センター及びGuコンポジット研究センターの紹介を行いました。
 本学では, 産官学連携推進本部(担当:連携推進部門長 上原雅行准教授)を中心に外部機関(経営支援機関・金融機関等)と連携した「起業家育成教育/アントレプレナーシップ教育」および「 岐阜大学発ベンチャー」創出支援に注力しております。「学生や若手研究者に起業へ目を向けさせる活動」を通して起業人材を社会に輩出し,地域経済の活性化および新産業創出に貢献してまいります。