研究成果

豚熱発生がイノシシの広域的な分布に与える動向をはじめて把握

 国立大学法人東海国立大学機構岐阜大学 応用生物科学部附属野生動物管理学研究センターの池田敬特任准教授、同学部の鈴木正嗣教授、淺野玄准教授の研究グループは、岐阜県「清流の国ぎふ森林・環境税」を活用した「清流の国ぎふ森林・環境基金事業:野生動物総合対策推進事業」の一環として、岐阜県内に生息する野生動物の調査研究を実施しています。
 その過程で、本研究グループは岐阜県環境企画課と協力し、カメラトラップ調査で、豚熱発生前後の郡上市、下呂市、高山市におけるイノシシの相対的な個体数が急激に減少したことを把握しました。また、イノシシの個体群管理や豚熱対策のために、数種類の個体数指標を継続的に収集するモニタリング体制の必要性を提言しています。
 本研究成果は、学術誌「Journal of Veterinary Medical Science」に2021年3月26日(金)付で掲載されました。

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高山市で自動撮影カメラにより撮影されたイノシシ

本研究発表のポイント

  • カメラトラップ調査により、郡上市、下呂市、高山市において、豚熱の発生前後でイノシシの相対的な個体数を収集しました。
  • イノシシの個体数は、2017年から継続的に減少し、特に、豚熱発生後で顕著に減少していました。
  • 2014年から2017年の間では、安定的な捕獲努力量があった一方で、狩猟統計の個体数指標には変動がありませんでした。
  • 豚熱ウイルスはイノシシの個体数に負のインパクトを与えていますが、個体数の激減は、豚熱と捕獲プログラムの相乗効果である可能性があります。
  • 以上のことから、在来種の根絶リスクと豚熱発生リスクの双方を考慮するために、イノシシの個体数や分布を継続的にモニタリングし、豚熱対策に反映できる体制を構築する必要があります。

詳しい研究内容について

豚熱発生がイノシシの広域的な分布に与える動向をはじめて把握
 (「Journal of Veterinary Medical Science」に2021年3月26日付で掲載)

論文情報

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2021.03.26

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