研究成果

シアル酸の立体選択的結合反応(α結合のみの合成)を実現

 岐阜大学研究推進・社会連携機構 生命の鎖統合研究センターの河村奈緒子特任助教、安藤弘宗教授らの研究グループは、癌やインフルエンザに関わる、シアル酸含有糖鎖を確実につくる画期的な方法を、11年にわたる研究により世界で初めて開発しました。(図1)
 岐阜大学が強みとする、「糖鎖」の研究が、今回、世界をリードする研究成果に結実しました。
 シアル酸含有糖鎖を大量につくる事ができると、様々な生命現象や感染・疾患の解明、ワクチンや医薬品開発の研究などに役立ちます。
 この研究成果の論文 "Constrained Sialic Acid Donors Enable Selective Synthesis of α-Glycosides" が科学論文誌「Science」に5月17日(金)3時(日本時間)に掲載されました。

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図1:シアル酸を有する糖鎖

本研究成果のポイント

  • シアル酸の完全な立体選択的結合反応を開発し、50年来の課題とされてきた、α結合のみのシアル酸合成法を確立
  • 様々な分子とシアル酸を結合させられることを実証、O-グリコシドや、ワクチン開発に有用なC-グリコシドの合成にも成功
  • 従来法では化学合成が不可能であったガングリオシド(糖脂質)や、世界最長のシアル酸5量体の合成にも成功

詳しい研究内容について

シアル酸の立体選択的結合反応(α結合のみの合成)を実現

論文情報

  • 雑誌名:Science
  • 論文名:Constrained Sialic Acid Donors Enable Selective Synthesis of α-Glycosides
        (シアル酸含有化合物の新たな合成法を報告)
  • 著 者:河村奈緒子+[a], 加藤慶一[b], 宇田川太郎[c], 浅野早知[b,d], 田中秀則[a,d], 
        今村彰宏[b,d], 石田秀治[a,b,d], 木曽真[b,e], 安藤弘宗*[a,d,e]
        (+:筆頭著者、*:責任著者)
          [a] 岐阜大学 研究推進・社会連携機構生命の鎖統合研究センター (G-CHAIN)
          [b] 岐阜大学 応用生物科学部
          [c] 岐阜大学 工学部化学・生命工学科
          [d] 岐阜大学 連合農学研究科
          [e] 京都大学物質-細胞統合システム拠点 (iCeMS)
  • DOI:http://doi.org/10.1126/science.aaw4866

2019.05.20

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