研究成果

勝田 准教授(教育学部)らが,地球と火星の球状鉄コンクリーションの成因と 太古の火星環境の謎を解明!

 教育学部 勝田 長貴 准教授は,名古屋大学博物館 吉田英一 教授らのグループとの共同研究により,地球と火星の地層に含まれる球状鉄コンクリーション の成因を解き明かすことに成功しました。
 本研究成果は,米国科学雑誌「Science Advances 誌」(電子版)に2018年12月6日付(日本時間午前4時)に掲載されました。

球状鉄コンクリーション米国ユタ州の砂漠の地層中に見られる表面が鉄で覆われた球状の岩塊。

本研究成果のポイント

  • 球状鉄コンクリーションは,もとは炭酸カルシウム(カルサイト: CaCO3)の球状コンクリーションであった。
  • 球状鉄コンクリーションは,地層中を浸透した酸性の地下水と,炭酸カルシウムの球状コンクリーションとの中和反応によって形成された。
  • 火星の鉄コンクリーション(ブルーベリー)も,地球のものと同じように,炭酸塩コンクリーションが酸性水と反応 して形成された可能性が高い。
  • ブルーベリーは,太古(40~32億年前 )の火星環境変遷史の謎を解く遺物と考えられる。

本研究成果の意義

 米国ユタ州やモンゴルの地層に見られる鉄コンクリーションの成因を解明し,火星メリディアニ平原のブルーベリーも同様に炭酸塩コンクリーションを先駆物質とする可能性を明らかにした。この成果は,太古(40~38億年前 )の火星には厚い二酸化炭素の大気が存在し,炭酸塩岩の堆積が広域的に起こったはずだというこれまでの仮説とも整合的であり,火星表層の炭酸カルシウムは酸性流体によって溶脱したという従来の謎の解明に繋がる初めての地質証拠となります。ブルーベリーは過去の火星の環境変遷史を記録する遺物である可能性が高いことを示しました。

詳しい研究内容について

地球と火星の球状鉄コンクリーションの成因と太古の火星環境の謎を解明!

論文情報

Science Advances 2018;4:eaau0872

  • 論文タイトル:
    Fe-oxide concretions formed by interacting carbonate and acidic waters on Earth and Mars
  • 著者:H. Yoshida*, H. Hasegawa*, N. Katsuta, I. Maruyama, S. Sirono, M. Minami, Y. Asahara, S. Nishimoto, Y. Yamaguchi, N. Ichinnorov, R. Metcalfe.
    吉田 英一(名古屋大学博物館)*,長谷川 精(高知大学理工部)*,勝田 長貴(岐阜大学教育学部),丸山 一平,城野 信一,南 雅代,淺原 良浩,山口 靖(名古屋大学環境学研究科),西本 昌司(名古屋市科学館),ニーデン・イチノロフ(モンゴル古生物地質研究所),リチャード・メトカルフェ(英国地質調査所)(*の著者が、本論文における責任著者となる)
  • 公開日:12月6日午前4時01分以降 ※本論文はオープンアクセスです
  • DOI:10.1126/sciadv.aau0872

【関連リンク】

2018.12.12

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