研究・採択情報

工学部 加藤邦人准教授が画像認識分野の研究会「ViEW2016」で発表,近赤外光で物質を高速判別する方法

近赤外光で物質を高速判別する方法 初の動画物質判別をデモ展示
自動車の安全走行支援システムや自動運転の高性能化、工場の高精度な異物混入防止等に応用可能

 国立大学法人岐阜大学 工学部電気電子・情報工学科の加藤邦人准教授は、近赤外光を用いて物質を従来の画像判別法よりも高速で判別する方法を開発し、昨年特許出願をしました。
 このたび、本研究について実環境下(暗室外)での実験に成功し、さらに動画による物質判別にも成功しました。これらの開発成果を、12 月 8 日、9 日にパシフィコ横浜で開催される画像認識(コンピュータビジョン)分野で国内有数のワークショップ「ViEW2016」で発表(12月 9 日)します。また同会場で初めて動画による物質判別のデモ展示を行います。本研究成果は、将来的に自動車の安全走行支援システムや自動運転システムの高性能化、工場等における高精度な異物混入防止等への応用が期待されます。

主な研究者

加藤 邦人(工学部 電気電子・情報工学科 准教授)

本研究のポイント

 自動車の走行安全システムや自動運転システムにおいては、道路(アスファルト)、コンクリート、植物、歩行者(人の肌や衣服の布)などを判別する必要があります。現在、一般にこの判別は、対象の「形状」を認識することにより行われています。しかし加藤准教授は、「物質」の判別という観点からのアプローチに成功しました。
 近赤外光を照射すると、物質特有の反射特性を示す物質があります。肌は、肌の色が違っても 970nm 周辺の光を吸収し、植物の葉に含まれる葉緑体は近赤外光を強く反射します。加藤准教授はこの特性を利用して、様々な波長の近赤外線画像から、それぞれの物質の反射率をもとに高速で判別する方法を開発しました。近赤外光の反射検知と同時に物質を判別するため、既存の画像解析法よりも高速で処理できること、夜間でも物質を判別できることが特長です。また、可視光の色が違っても物質の判別が可能です。今回は人の肌、植物、アスファルトの 3 物質を判別する方法について発表します。

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2016.11.28

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