令和6年度岐阜大学教育学部公開講座「特例子会社におけるポジティブ行動支援実践と学校教育への示唆」を開催しました
2024年8月3日(土)、令和6年度岐阜大学教育学部公開講座・日本学校心理士会岐阜支部更新表B1該当研修会「特例子会社におけるポジティブ行動支援実践と学校教育への示唆」をオンラインで開催し、全国から132名が参加しました。特例子会社とは、障害者雇用の促進と、障害者が働きやすい環境の提供を目的とした企業形態であり、社会全体の多様性を高める重要な役割を果たしています。
ポジティブ行動支援は、QOL(生活の質)向上を目的として、本人の望ましい行動(よさ)を引き出し、認め合う文化と個別の行動支援を構築するために世界的に取り組まれているアプローチです。日本においても、様々な地域や学校でその実践が報告されています。
今回の講座では、中電ウイング株式会社東新町支社 係長 山田康広氏が、特例子会社におけるポジティブ行動支援の実践について紹介しました。
参加者は本講座を通じて、「障害のある方を『仕事に向き合い、挑戦する者=チャレンジド」と捉える」、「できないことを本人の問題とせず、企業が環境やかかわりを改善する」、「行動の原理を基に、確かな支援を考える」、「本人と支援者の双方が困難を分析し、解決策を模索し、学びながら、支援システムを作る」ということを学びました。また、参加者から、「学校教育への示唆が大きい」、「社会との間にある困難を解決する前向きな取り組み」などの感想や「本人はもちろん支援者や企業の成長はどのようなものか」、「企業におけるポジティブ行動支援の拡大での課題は何か」などの質疑が寄せられ、内容を深め共に学びあうことができました。
岐阜大学では今後も、多様な人々が力を発揮できる社会の実現に向けて様々な活動に取り組んでまいります。