「十二単の着装と体験 -日本の民族衣装-」を開催しました
本学日本語・日本文化教育センター(以下、「日文センター」という。)は、11月15日(水)、日文センター和室において、日本文化ワークショップ「十二単の着装と体験 -日本の民族衣装―」を開催しました。当日は、日文センター所属の日本語・日本文化研修コースの留学生(以下、「日研生」という。)や社会文化プログラムの留学生をはじめ、本学に在籍する留学生や日本人学生及び教職員など、総勢36人が参加しました。
本ワークショップでは,和服の着付けを専門に指導されている伊藤慶子(豊装慶)氏をはじめとした5名の講師陣によって指導が行われました。講師の方々は紋付・袴の正装で立ち合われ、会場に雅楽のBGMが流れる荘厳な雰囲気の中、参加者たちに十二単の魅力が伝えられました。
日文センターの土谷教授からは、日本語・英語両言語で十二単の歴史や基礎知識について説明があり、その後、モデル希望者の中から選抜されたタイ出身の日研生、スアンボーレ・タンチャノクさんが、小袖と長袴を身にまとい、化粧の下準備をし、髪を釵子で飾りながら会場に入室しました。
十二単の着付けでは、講師は作法に従い「御方様」であるスアンボーレさんに敬意を表しながら、単、五衣、表着、唐衣、裳の順に着付けが行われました。留学生たちは、緑やピンクの鮮やかな衣をまとっていく様子に興味深く見入っていました。すべての着付けが終了すると、十二単に檜扇を持ったスアンボーレさんを囲む記念撮影の輪ができました。十二単は重ねたままスルッと簡単に脱げ、脱いだ後もそのまま人が座っているような印象を与えます。これを「空蝉」といいます。この空蝉の中に男女を問わず学生たちが次々と入り、重さを実感し、しきりと友だち同士で写真を撮り合って楽しんでいました。
参加者からは、日本の伝統文化の奥深さや美しさを堪能することができたとの感想が寄せられるなど、日本文化教育の充実につながる有意義な機会となりました。今後も、参加者が楽しみながら日本文化を理解することができるよう、よりよい体験の場を提供していきます。

