岐阜大学医学教育開発研究センター(MEDC) 第83回医学教育セミナーとワークショップin関西医科大学を開催しました
岐阜大学医学教育開発研究センター(以下、「MEDC」とする。)は、10月28日(金)~29日(土)の2日間にわたり、第83回医学教育セミナーとワークショップin関西医科大学を開催しました。今回は3年ぶりに共催校において対面形式で開催しました。公募を含めた計6つのワークショップならびにセミナーを実施し、講師を含む総勢174名の参加がありました。
セミナーでは、桐蔭横浜大学学長の森 朋子教授をお迎えして、「深く理解する授業のデザイン―「わかったつもり」を「わかった」へ」と題して、学習者のより深い理解を促すための授業デザインのコツについてお話いただきました。教育者は、順を追ってわかりやすく説明したからといって、「理解してもらえた」と認識するのではなく、学習者が理解の定着や思考の深さを自ら追求できるように促すことが大切であると強調されました。
ワークショップでは、1「コロナ禍における医学生から研修医への移行をどのように支援するべきか?」、 2「日本の全医学部において実現可能な医学英語教育の標準モデルを目指して」、3「模擬患者大交流会」など、多彩なテーマについて活発な論議がなされました。1「コロナ禍における医学生から研修医への移行をどのように支援するべきか?」では、コロナ禍において、医学生が現場で学ぶ臨床実習が制限され、臨床の手技や患者とのコミュニケーションの経験が不足している研修医が増加傾向にあり、医学生から研修医に移行する際は、様々な配慮が必要であることなどについて話し合われました。特に現場で指導する医療従事者や大学教員らは、初期臨床研修を開始する研修医に対してどのように支援したらよいのか、グループでの意見交換を通じて、コロナ禍で同じ悩みを抱えていることを教育者間で共有でき、教育実践の改善につながる有意義な内容となりました。
MEDCでは、医学教育共同利用拠点として我が国の医療者教育の普及・開発・向上に寄与すべく、年3回「医学教育セミナーとワークショップ」を開催しており、次回第84回は令和5年1月26日(木)〜28日(土)の3日間、オンラインで開催予定です。