お知らせ

令和2年度第3回学長記者会見を実施しました

 本学は,2月5日(金)に令和2年度第3回学長記者会見を実施しました。
 今回の会見では,森脇学長から「地域医療を支えるドクターヘリ」について,東海地域の大学・産業界・地域発展の好循環モデル「TOKAI-PRACTISS(TOKAI Project to Renovate Area Chubu into Tech Innovation Smart Society)」と関連させて説明を行い,次いで小倉医学部附属病院高次救命治療センター長から岐阜県ドクターヘリ設置の経緯について,山田医学部附属病院高次救命治療センタードクターヘリ・ドクターカー部門長から岐阜県ドクターヘリの概要や実績,今後の展望について説明しました。
 岐阜県は,中山間地域の面積が非常に大きく,その環境下での救急医療において,限られた医療資源を効率よく活かすことが課題となっていました。それを克服するため,岐阜県ドクターヘリの運航が開始し,令和3年2月9日をもって運航開始から10年が経過しました。
 2017年に高次救命治療センター内にドクターヘリ部門を設置し,各機関との対応窓口を明確化するとともに,ドクターヘリについて県内への周知を再度徹底しました。その結果,運航開始からこれまでに延べ4,252件(2020年12月時点)の実績をあげています。
 岐阜県は,各医療圏(岐阜地域・中濃地域・西濃地域・東濃地域・飛騨地域)によって医療事情が極めて異なっており,それぞれの医療ニーズや地域ニーズに応じて判断する必要があります。また,都市部ではあまりみられない山岳事故・農作業関連事故・レジャー関連事故の出動が多いことも岐阜県ドクターヘリの特徴として挙げられます。
 広大な県土が運航範囲となっているがゆえに,岐阜県ドクターヘリの運航開始後も様々な課題が生じました。しかし,県北部に給油拠点を整備することにより,残燃料による搬送先制限等の問題が解決されました。さらにドクターヘリによる対応が困難な場合の「施設間(転院)搬送」において,消防防災ヘリコプターを使用し,搬送を受ける病院の医療スタッフが搭乗して対応する補完運用を開始するなど,様々な解決策を講じています。
 このように各機関が一体となり,これまでの10年間で当たり前のインフラとして岐阜県にドクターヘリ(航空医療)を整備することが出来ました。これからの10年間は高次救命治療センターの救急活動理念の1つである「Right patient to the right hospital in the right time(適切な患者を適切な病院に適切なタイミングで)」を具現化することが目標となります。
 これからも岐阜県ドクターヘリは,岐阜県に住むすべての人・岐阜県を訪れるすべての人のために,日々活動をブラッシュアップし,日本一を目指して質の高い活動を続けていきます。

説明する森脇学長
説明する森脇学長
小倉センター長
ドクターヘリについて説明する
小倉医学部附属病院高次救命治療センター長
山田部門長
ドクターヘリについて説明する
山田医学部附属病院高次救命治療センタードクターヘリ・ドクターカー部門長

2021.02.12

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