第3回流域圏保全研究推進セミナー及び国際シンポジウムを開催しました
流域圏科学研究センターでは,国内外の大学や研究機関,観測・研究ネットワークとの協力によって,自然環境と人間活動や社会が相互に関連しあう,複雑なシステムである,流域圏のメカニズムの総合的な解明を進め,流域圏科学の知見に基づいて自然資源の持続可能な利用を目指す「流域圏保全学」を醸成し,関連学術分野の研究教育の拠点として発展すべく努めています。
その活動の一環として,2019年3月5日(火)~6日(水)に「第3回流域圏保全研究推進セミナー&国際シンポジウム」を本学柳戸キャンパスで開催しました。
初日は森脇久隆学長と粟屋善雄センター長の挨拶で始まり,2件の客員教授講演,2件の招待講演,3件の重点共同研究成果報告,23件のポスター発表,並びに高山試験地,流域水環境リーダー育成プログラム及び共同研究支援室の活動報告が行われ,当センターにおける共同研究及び人材育成に関する活発な意見交換がされたほか,学生による研究発表については3件にポスター賞が贈られました。初日の最後には,野々村修一理事から共同研究の発展を願う挨拶がありました。
2日目の国際シンポジウムは,気候変動と社会変化が著しい現代社会での流域圏と社会の持続可能性に対する環境研究の貢献について議論しました。本学の学術交流協定校であるインドネシア・ボゴール農科大学のI Nengah Surati Jaya教授を含む,6件の招待講演が実施されました。マングローブ林保全,岐阜の中山間地の生態系サービス評価,滋賀や富山における水害予測等に関する話題に基づいて,アジア地域の気候変動と人口増加に関連した環境研究に関する議論を行いました。2日間で学外者23名を含む合計76名(内,留学生15名)の参加があり,学術分野や国・地域を横断した意見交換と新たな共同研究の発案が活発に行われました。
今後も本センターでは,関連研究コミュニティによる共同研究や交流を促進します。