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工学部社会基盤工学科 木下幸治准教授らが平成30年度「環境賞」で「環境大臣賞」を受賞しました

 6月7日(木)に東京都内にて木下幸治准教授(工学部社会基盤工学科),山田博文理事長(一般社団法人日本鋼構造物循環式ブラスト技術協会),山田翔平取締役(ヤマダインフラテクノス株式会社),鈴木実理事(循環式エコクリーンブラスト研究会)らが平成30年度「環境賞」で「環境大臣賞」を受賞しました。
 「環境賞」は温暖化,資源の枯渇,生物種の絶滅など地球環境問題が深刻さを増している中,広く環境意識の啓発を図ることを目的とし,環境保全や環境の質の向上への貢献が認められる成果,または貢献が期待される成果をあげた個人,法人,団体・グループ等を表彰するものです。
 木下准教授らは,「ゴミを減らせば世界が変わる」を合い言葉に,「鉛・PCB廃棄物を削減する循環式ブラスト塗膜除去」というテーマで「環境賞」の中でも最高の賞である「環境大臣賞」を受賞しました。
 この工法のテーマは,鋼製橋梁の長寿命化に必要な塗替塗装時(素地調整)において,鉛やポリ塩化ビフェニール(PCB)などの有害物質を多く含む,大量の産業廃棄物を発生させていたという問題点を解決すべく,従来の素地調整工法で採用されていた非金属系研削材から,金属系研削材を採用することで,研削材を繰返し再利用する事を可能とし,従来工法と比較して,産業廃棄物の発生量を1/40にすることを可能とした最新の工法です。
 また,金属系研削材は非金属系に比べ比重が重く,また,湿度に弱く高価であり,従来は工場内での使用に限られていましたが,回収方法,ドライ環境設備や研削材と塗料カスの分別装置を取り入れた移動式プラント設備を開発することで現場でも金属系研削材の使用を可能としました。
 さらに,金属系研削材は粉砕しないため,有害物質を含んだ産業廃棄物や粉じんの発生を大幅に削減することができ,安全や品質の向上にも貢献できたことを報告しました。
 今後,本工法の発展形として,航空機や自動車などの製造過程で採用されている「ショットピーニング」を用いた予防保全技術を有効利用することで,鋼製橋梁の自動車荷重に起因する疲労き裂を予防する「エコクリーンハイブリッド工法」についても研究を進めていく予定です。
 6月29日(金)には木下准教授,山田博文理事長(一般社団法人日本鋼構造物循環式ブラスト技術協会)が学長室を訪問し,受賞を森脇学長に報告しました。
 2名からの報告を受け,森脇学長は「世の中で役立つことである。今後も期待したい。」と称えました。

報告の様子
報告の様子
記念撮影
記念撮影(左から木下准教授,
山田博文理事長((一社)日本鋼構造物循環式ブラスト技術協会),
森脇学長)

2018.07.03

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