「留学生と日本人学生のための能楽(能・狂言)ワークショップ」を開催しました
留学生センターでは,平成26年7月2日(水)午後1時から柳戸会館集会ホールにおいて,能楽ワークショップを開催しました。当日はサマースクール参加学生,留学生,日本人学生及び教職員等約80人の参加者がありました。
今年度は,能楽の講師4人の先生方のご理解とご協力により,例年開催している能に加え狂言も同時に体験する有意義なワークショップとなりました。能は観世流シテ方 味方團(みかたまどか),田茂井廣道(たもいひろみち)両先生を,狂言は大蔵流狂言方 山口耕道(やまぐちこうどう),茂山良暢(しげやまよしのぶ)両先生を講師としてお招きし指導を受けました。
講師の先生方が紋付袴の正装で舞台に立たれると,留学生は目を見張っていました。
先生方のご挨拶と自己紹介に続き,味方,田茂井両先生による,能の代表的演目の一つである「石橋(しゃっきょう」が披露されました。謡曲の響きと華麗な舞に,会場全体が一気に能楽の世界に引き込まれたようでした。
続いて,能楽の歴史や特徴についてお話を聞きました。また,能と狂言に使用する「面」の違いを,先生方が持参された由緒ある実物の「面」を対比しながら学びました。謡曲「高砂」,狂言の名乗り「末広がり」,能の泣き方,狂言の笑い方の実習では,参加者全員で割れんばかりの大きな声を出し,会場が揺れました。
狂言の「寝音曲」の実演では,こらえきれずに噴き出して笑ってしまう学生が続出し,笑いは国境を越えることを実感しました。参加者のほとんどが能楽を体験するのは初めてでしたが,学生たちは興味深々な様子で,先生方のユーモラスで巧みな話術に笑いの絶えない熱気のこもったワークショップとなりました。
ワークショップの最後には,サマースクール参加学生の1人に能装束の着付けが行われました。間近に見るきらびやかな衣装やあざやかな着付けの所作に,日本の伝統芸能の奥深さ,美しさを堪能することができた有意義なひと時でした。
なお,このワークショップは,平成23年度から継続して「岐阜大学活性化経費(教育)基盤的能力の育成を目指す教育プログラム」として採択されています。