お知らせ

医学系研究科江崎孝行教授が第49回小島三郎記念文化賞を受賞しました

賞状,トロフィー
賞状,トロフィー

 本学医学系研究科の江崎孝行教授は,このたび,公益財団法人黒住医学研究振興財団 第49回小島三郎記念文化賞を受賞しました。これは,病原細菌の分類手法を開発し,それを利用した微生物の社会基盤を確立したことが評価されてのことです。

 小島三郎記念文化賞は,病原微生物学,感染症学,公衆衛生学,その他これらに関連した領域において,学問的に顕著な業績を挙げた方に贈られる賞です。

 第49回小島三郎記念文化賞贈呈式は,平成25年10月25日(金),東京會舘において行われました。


【功績概要】
「病原細菌の分類手法の開発とそれを利用した微生物の社会基盤の確立」
 永年に亘り一貫して細菌の系統分類学の研究に携わり,その分野の研究基盤の確立に多大な貢献をしました。
 特に,1980年代に,始まった16SrRNAによる系統分類と染色体DNA交雑法による分類体系への研究の再構築が始まった時代に,逸早くこの分野の分類体系の改革に取り組み,多くの論文を発表し,Mycobacterium,Burkholderia属など重要な高度病原体などの記載に大きく寄与するとともに,"Bergey's manual"でこの分野の執筆も担当しました。
 また,この技術の普及のため新しい染色体DNA交雑法を作成し,広く微生物学者が利用できる方法を提案しました。
 これらの成果により国際微生物連盟の命名小委員会を務めるとともに裁定委員にも任ぜられ,国際命名委員会裁定委員としてサルモネラの命名に関する重要な提案をするなど分類体系の改革に果たした功績は顕著です。
 さらに,蓄積してきた多型遺伝子情報の研究を社会基盤として我が国の感染症医療や産業に反映させることに尽力し,2004年から生物の基盤整備事業としてのナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)に参画し,NBRの病原細菌のコレクションを世界のトップ級の病原性菌株の系統保存にすることにも多大な貢献をしました。


贈呈式

2013.11.08

アイコンの詳細説明

  • 内部リンク
  • 独自サイト
  • 外部リンク
  • ファイルリンク