第35回 岐阜大学フォーラム
多数のご参加ありがとうございました。
早野先生は,福島第一原発事故以降行ってきた,放射線についてのtwitterによる情報発信,内部被ばく,外部被ばくの調査などの活動について紹介されました。
先生は,内部被ばくの実態を知るために「学校給食のまるごと検査」の提案・実施,また医療機関においてホールボディカウンターでの内部被ばく検査,さらにヨウ素131の初期被ばくについての調査について詳しく説明され,最後に,「この事故は,地域社会へ多大な影響を与えており,人々の不安をなくすには,多くの時間がかかる。今後も引き続き調査が必要であるが,これまでの調査では,内部被ばく,外部被ばくともに当初恐れていたよりも少ない結果となった。しかし,残る課題として,初期ヨウ素被ばくと甲状腺がんについては,慎重に評価していく必要があり,このことについては国も何らかの方策を考えていかなければならない」と話されました。
第35回 岐阜大学フォーラム
「福島原発事故:測り,知り,伝える」
- 日 時 : 平成24年12月7日(金) 13時20分~14時20分
- 場 所 : 岐阜大学 講堂
基調講演
『福島原発事故:測り,知り,伝える』
講師 :早 野 龍 五 氏
東京大学大学院理学系研究科教授
スイスのCERN研究所で「反物質」という浮世離れした研究をしていた私の生活は,東日本大震災で一変しました。放射線などについての twitter による発信,給食の丸ごと検査の提案と実現,ホールボディーカウンタによる内部被ばく検査精度の向上など,私たちの活動を通じて見えてきた原発事故の影響についてお話します。
略歴
- 1979年 東京大学大学院理学系研究科 修了
- 1997年 東京大学大学院理学系研究科 教授
受賞
- 1998年 井上学術賞
- 2008年 仁科記念賞
- 2009年 中日文化賞
【関連ファイルダウンロード】
- 第35回岐阜フォーラムポスター(PDF:477KB)
問合せ先:総合企画部総務課 TEL:058-293-2004