地域貢献

第31回 岐阜大学フォーラム

第31回 岐阜大学フォーラム  環境ユニバーシティフォーラム
   『清流長良川と黒い津波  ――作家による水環境論――  』


松田悠八 氏

 

  • 日 時 : 平成23年11月2日(水) 13時~14時30分
  • 場 所 : 岐阜大学 講堂
  • 備 考 : 入場無料・申込不要

 

 岐阜市出身の作家である松田悠八さんは,生まれ育った「清流長良川」の風景や東日本大震災で東北地方を襲った「黒い津波」など,水にまつわるエピソードを紹介し,「自然を知識や数字ではなく,今起きていることを五感で感じ取ることが,今後の環境問題を考える上で重要になってくる」と指摘しました。
 また,講演の最後に自身の俳句を次のように読み上げ,

   ~鶏鳴といふ奇跡あり水見舞~

 「鶏が鳴く,という何でもない日常が,奇跡であると感じられるかどうか,それが問われている。そんな時代に差し掛かっているのではないか」と語りました。


基調講演

『清流長良川と黒い津波  ――作家による水環境論――』
  講師 : 松 田 悠 八 氏
     代表作:『長良川―スタンドバイミー1950』
     (作品社 2004年)(第3回小島信夫文学賞受賞) 



 日本人は水と闘ってきた長い歴史をもっています。「水見舞い」という言葉がありますが,これは,夏から秋にかけて洪水などの被害に見舞われた人たちを気遣う日常用語として使われてきた,哀切あふれる言葉です。
 また岐阜の南部は木曽三川が集まり,古くから洪水の恐怖と闘い,折り合いをつけてきた,水には縁の深い土地でもあります。清流長良川も,ふだんは穏やかに川底を見せて流れていますが,一度水嵩が増すと茶色く濁って表情を変えます。
 四方を海に囲まれ,水量豊かな川に恵まれるこの水の国を襲った津波・・・それはじつに大きな爪跡と教訓を残していきました。そこでこの災害が残していった宿題のひとつ,水について考えてみたいと思うのです。
 澄みきった清流長良川,黒い津波,茶色い濁流から,人の生命を司る救急救命室の点滴液に至るまで,じつにさまざまな側面を見せる「水」を通して大きく地球環境のことを考え,文明の進捗状況に思いを致すことは,今とても重要な意味を持つのではないでしょうか。

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問合せ先:岐阜大学環境対策室 TEL:058-293-3288


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