研究成果

各学部教員が連携し、岐阜県の野生の哺乳類、爬虫類、両生類、十脚類を全て掲載した図鑑を出版しました

 本学地域科学部 向井貴彦准教授らは、これまでに記録された岐阜県の野生の哺乳類、爬虫類、両生類、十脚類の合計123種を全て掲載した図鑑を出版しました。
 また、編著者4名のうち3名は岐阜大学の地域科学部、応用生物科学部、新学部設置準備室(2021年度から社会システム経営学環)で野生動物の研究を行っている教員であり、それぞれの専門分野を活かして連携することで、最新の研究成果を反映させた正確な内容の本を取りまとめました。コラムの執筆には教育学部の橋本操准教授も参加しており、岐阜大学の各学部が連携して地域社会や地域の自然環境について研究し、社会に貢献した成果となっています。

研究者

向井貴彦(地域科学部 准教授)
森部絢嗣(社会システム経営学環(予定)・応用生物科学部 准教授)
楠田哲士(応用生物科学部 准教授)
橋本操(教育学部 准教授)

書籍について

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タイトル:岐阜県の動物 ―哺乳類・爬虫類・両生類・十脚類―
編 著 者
   向井 貴彦(地域科学部 准教授)
   森部 絢嗣(社会システム経営学環(予定)・応用生物科学部 准教授)
   楠田 哲士(応用生物科学部 准教授)
   田上 正隆(世界淡水魚園水族館アクア・トトぎふ 学芸員)
出 版 社 :岐阜新聞社
出 版 日 :2021年1月18日
ページ数:268pp.


本の内容・社会的意義

 岐阜県は日本列島の中央部に位置しており、日本海側の多雪地帯や高山帯、温暖な太平洋側の濃尾平野といった多様な環境を有しています。そして東日本と西日本の動物相が交わる地域でもあります。本書は、そうした岐阜県に分布する哺乳類・爬虫類・両生類・十脚類をすべて網羅し、岐阜県の自然の魅力や現状を知ってもらうために気鋭の研究者たちが力を結集させた内容となっています。基本的にすべて県内で撮影された写真(もしくは県内産標本の写真)で紹介し、地域変異や個体変異なども多数の写真を掲載して解説しています。撮影日と場所が明確な写真は、地域の自然環境の記録として学術的にも重要であり、本書は現在の岐阜県の自然を記録した史料にもなります。
 こうした都道府県ごとの図鑑は1980年代から1990年代初頭にかけて出版されることが多かったのですが、岐阜県では出版されていませんでした。また、近年は野生生物のDNA解析や分類学的、生態学的研究の進展によって、同じ種に分類されていても地域間でさまざまな差異があることが明らかにされています。さらに、自然環境の保全のためには、それぞれの地域ごとに生物相を把握し、市民に啓発することで、各地域の自然に適した保全活動を行う必要があります。そのため、各都道府県において、その地域の自然を理解するための図鑑を作成することは、非常に重要な意味を持ちます。岐阜県の自然に関しては、今回の「岐阜県の動物」の筆頭著者でもある向井が2017年に岐阜県産の全魚種を掲載した「岐阜県の魚類」(岐阜新聞社)を出版しており、さらに教育学部の高橋弘名誉教授らが2019年に岐阜県の植物相を明らかにした「岐阜県植物誌」(文一総合出版)を出版しています。これらの成果に「岐阜県の動物」が加わることで、岐阜県内の自然環境についての基礎的知見が充実し、一般に広く共有されることになります。

2021.01.29

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