学長ブログ

持続可能な航空機生産のためのコンソーシアム(CSAP)が発足しました

 3月27日、岐阜大学と名古屋大学を運営する東海国立大学機構は、ボーイング ジャパン(株)、三菱重工業(株)、川崎重工業(株)、(株)SUBARUと共同で3月1日に「持続可能な航空機生産のためのコンソーシアム(CSAP)」を設立したことを合同記者会見にて発表しました。このコンソーシアムは、航空機製造業界が直面する共通の課題に対処し、業界全体の持続可能性を向上させることを目的としています。
 記者会見では、東海国立大学機構の松尾清一機構長が「労働人口の減少や省エネの課題に対して、大学の最先端技術を活用し、革新的な解決策を見つけ出すことを目指しています」と発言され、岐阜大学の吉田和弘学長は「AIやロボティクス、マルチモーダルAI外観検査システムなどの最先端技術を活用し、航空機製造における効率化と品質向上を実現する大きな一歩となるでしょう」と述べました。また、ボーイング ジャパン(株)のMauricio Benitez BR&T Japan Center Leader、三菱重工業(株)の河野 豊彦 民間機セグメント 技術部⾧、川崎重工業(株)の田村 純一 生産副本部⾧、(株)SUBARU航空宇宙カンパニーの鈴木 良成 カンパニーヴァイスプレジデントからもCSAPへの期待を込めた挨拶をいただきました。
 航空宇宙生産技術開発センターの酒井 昭仁 センター⾧からはCSAPの概要説明があり、労働力不足への対応や生産リードタイムの短縮を目指し、AIやロボット技術を活用した研究開発を進めることに重点を置いていること、特に、マルチモーダルAI外観検査システムの研究では、品質要求にどのように違反しているかを、熟練検査員のように判断できるシステムの開発を目指していることなどが説明されました。
 このコンソーシアムの設立により、航空機製造業界全体の持続可能性が向上し、日本の航空宇宙産業が国際市場で優位に立つことが期待されています。

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関係者による集合写真