岐阜大学基金(学長挨拶)
日頃より岐阜大学基金に多大なご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございます。
岐阜大学は、東海国立大学機構が掲げる「Make New Standards for the Public」というミッションを共有し、その上で「学び、究め、貢献する」という本学の理念のもと、新しいビジョンや戦略を通じて、学生・教員・職員・ステークホルダーの皆様と共に、「若者の夢を実現する岐阜大学、地域づくり」を実現し、「社会変革の駆動力として成長し続ける経営体」に向けた変革と「持続可能な地域中核大学」として発展することを目指しています。特に「ライフサイエンス」、「ものづくり」、「環境・エネルギー」の三つの領域において、教育・研究・社会連携・国際展開の四つの戦略を軸に取り組みを進めています。
昨年度、世界は継続するロシアのウクライナ侵攻に加え、イスラエル・ハマス紛争を契機とした中東地域の緊張、中国経済の衰退、トランプ大統領の再登場など国際情勢がますます不安定化しており、不確実性が高まっています。国内では、円安、人手不足に加え気象変動の影響などにより物価高騰が続いており、経済や社会に大きな影響を与えています。このような中、岐阜大学基金には卒業生・在学生家族・教職員および企業・一般の方など多くの皆様から1億5千万円の温かいご支援をいただき、応援奨学生制度、短期海外研修奨学金助成、短期留学(派遣)奨学金助成、私費外国人留学生学資援助などの学生支援事業を行うことができました。また、新たな特定事業として岐阜大学医学部創立80周年・岐阜大学医学部附属病院創立150周年記念事業「いのち輝く岐阜」、岐阜大学工学部未来振興基金助成事業、CMC元島アカデミーDEIB推進プロジェエクト、岐阜大学教育学部創立160周年記念事業を立ち上げることができました。改めまして、皆様のご厚情に深く感謝申し上げます。
我が国の財政状況は厳しく、機能強化のみならず大学運営についても、国からの支援に頼ることがますます難しくなっていることに加え、近年の物価高騰により大学運営も極めて厳しい状況が継続しています。このような情勢において、継続的なきめ細やかな学生支援を含め、大学の教育研究活動を充実・強化させるためには、財源の多様化の推進と共に、皆様からの温かいご支援は無くてはならない情況となっております。
これまでご寄附いただきました皆様には厚くお礼申し上げますとともに、引き続き「岐阜大学基金」にご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
岐阜大学長 吉 田 和 弘