お知らせ

平成26年 学長の年頭挨拶

平成26年 学長の年頭挨拶

 
 

 あけましておめでとうございます。
 まず,年末に入った補正予算および概算要求に関する情報をお知らせ致します。施設関係ではPFI事業である総合研究棟施設整備事業の継続の他,工学系の総合研究棟改修IIIが認められています。教育・研究関係では金型人材育成における教育高度化事業などの継続が認められた他,新たに東海圏の6国立大学が連携して防災・減災の取り組みを強力に推進する南海トラフ巨大地震克服のための東海圏減災プロジェクト,南部アジア地域における教育連携コンソーシアムを基盤とする高度専門職業人養成プログラムが認められています。南部アジア地域の高度専門職業人養成プログラムは連合農学によるこれまでの国際交流実績を生かしたプロジェクトで,本学のグローバル化を進める上で重要な役割を果たすものであり,加盟大学との連携の他,南部アジアに関心を有する地域企業との連携により,人材を養成するものであります。

 さて,御承知の様に現在国立大学は一段の機能強化が求められています。これは,閣議決定されている「日本再興戦略」や中央教育審議会の提言などに基づくもので,具体的には文部科学省による「国立大学改革プラン」として提示されています。この改革プランでは,大学のガバナンス,グローバル化,教育研究組織,人事給与システムなどの改革および科学技術のイノベーションの促進を謳っています。これらの改革については特に学長の強いリーダーシップも求められています。また,運営費交付金全体の30~40%を改革プランの進んでいる大学を中心に傾斜配分することが明示されています。国のこの様な方針は,一種の社会的選択がなされていると言え,各大学にとっても避けて通れない課題となっています。もとより,本学でも,これらの点については議論を深めていますし,ミッションの再定義でもこうした課題を含んで岐阜大学の特色を明示する努力をして来ているところであります。

 しかし,本学がこの様な改革プラニングを本学型として実践していくためには,さらなる具体的で痛みを伴う制度設計が必要であります。今,改革プラニングの岐阜大学バージョンの作成について執行部(役員懇談会)で議論しています。議論には次期学長にも参加して頂いています。私の学長の在任期間は3ヶ月弱でありますが,この問題に全力で取り組みたいと思っています。私は例えば,地域科学部にはグローバル教育,工学部,医学部,応用生物科学部には各々の教育・研究改革と共に,科学技術のイノベーションの推進を望んでいます。教育学部には更に進化する教育貢献の促進をお願いしたいと思っています。教養教育だけでなく,専門教育においても特徴ある学内横断型のカリキュラムの構築が必要になると考えます。私はこの様な組織改革を外圧ではなく,岐阜大学の将来発展のために自主的に進めるものと思っています。それが,本学の伝統の継承に繋がるものと思います。いずれにせよ,岐阜大学構成員のすべてに関わることであり,意思の統一を伴うエネルギーが必要でありますので,どうか宜しくお願い致します。

 私共の岐阜大学は素晴らしい大学であると思います。日本における立地条件にも恵まれています。5学部にはそれぞれの使命があり,各種センターを含めて他大学にはない特長を多く有しています。本学のバナーである「学び,究め,貢献する大学」は間違いのないものと思います。本学の他教育機関,行政,産業界との連携を伴って社会貢献する姿勢や知の歴史が地域に,グローバル社会に十分に生きていると信じます。しかしながら,本学が急速に変化しつつある社会構造からの要求に応えるためには,さらなる教育・研究力強化をスピード感を持って進めることが大事であると思います。特に高等教育機関として,岐阜大学は教育を含めて何をもっと提供できるのかを明示する必要があると思います。グローバル化の時代,企業社会は目の色を変えて優秀な学生を採用しようとしていますし,総合大学としての本学は更なる人材教育における質保証を求められていると思います。換言すれば,本学が輩出する人材が如何なる分野においても魅力に富み,社会のリーダーにふさわしい存在にならなければならないと考えます。昨日までを過去とし,大いなる明日を信じて,2014年のスタートを今日皆さんと共に切りたいと思います。

平成26年1月6日
岐阜大学長 森 秀樹

 

2014.01.08

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