大学案内

美術は子どもの思考力や判断力を培う教科。
その力を伸ばすカリキュラムを開発しています。

今の子どもたちに自由に絵を描いてもらうと,大半がオリジナルではなく,既成のキャラクターを描きます。
図工・美術の授業で大事なことは,子どもが自分で考え,発想する力を引き出すこと。
私は学内外での美術体験教室を通して,小・中学校の美術のカリキュラムを開発するとともに
たくさんの子どもたちと接して,個性を理解し,多様な見方ができる教員の養成に取り組んでいます。

子どもが育つ上で大事な力は,図工・美術の授業の中で培われる。

「カモミールこども大学」
材料のタイルを選択する。

 美術は難しいものではなく身近なところにあるものです。絵を描いたり,ものを作ったりする過程には,悩んだり,模索しながら自分なりの見方や考え方を見つけ出すという,人生経験のようなものが含まれています。大事なのは子どもが自分で考え,選択し,発想すること。そのために授業ではまず,多様な作家の作品を情報として提示し,その後は子どもに委ねて,創作のアクションを起こすまで待つことが大切です。

 また,幼稚園の頃まではお絵描きが好きだったのに,次第に上手下手を意識するようになり,小学校高学年になると尻込みをする子どもが多くいます。この時期の授業がどうあるべきかは大きな課題です。絵の表現には写真のような写実的なものだけではなく,抽象的なもの,デザイン的なものなど多彩な方法があることを,体験的に学べる授業が必要だと考えています。

 私は美術教育のカリキュラム開発と教育法の研究のために,学内外での公開講座や小・中学校への出前授業など,学生を連れて様々な教育活動に取り組んでいます。その中の一つに,鑑賞の機会を増やすために,美術の作品について子どもたちが自由に観て,語る出前授業がありました。これが布石となって,平成24年から学校という身近な場所に,活躍中のアーティストの作品を展示する「学校美術館」を始めました。

「カモミールこども大学」
指で描くフィンガーペインティングやモザイクタイルの工作などを実施。

学生に子どもと接する機会を持たせて 多様な見方ができる教員を養成する。

約15メートルの巨大風船を作って楽しむ園児と
大学生。

 「学校美術館」では作品展示に加えて,制作の実演やワークショップも楽しみます。すると子どもたちは,表現や鑑賞の方法が実は多岐にわたることに気が付いていきます。

大学に小学生を招いた紙版画の授業
例えば,透明なビニール傘に絵を描くワークショップの「カラフル・パラソル」では,傘を校舎の壁面に並べて太陽光で模様を映したり,遊具に引っ掛けて飾ったりと,自発的に考えてどんどん工夫していきました。大人の思いをトップダウン的にかぶせても,子どもは真には理解しません。体験や子ども自身が考えながら学ぶことが成長に繋がります。

 こうした学内外での美術教育活動は,学生にとって実体験を通して子どもを理解する絶好の場にもなります。卒業後はその多くが教師となり,中心的な立場になって活躍しています。今後も子どもと一緒に図工・美術を楽しみ,多様な見方ができる教員の養成にも尽力したいと思っています。


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辻教授が企画・運営する 子どもの力を引き出す美術講座

ルドン体験

岐阜県美術館が所蔵する画家・ルドンの作品を鑑賞した後,ルドンになったつもりで自由に絵を描く授業。絵を描く,工作をするといった"表現"をしていくときに,"鑑賞"したことがきっかけやヒントになることを体験する。

アートカードのゲーム遊び

岐阜県,愛知県,三重県の主要美術館が所蔵する作品をカードにしたもので,かるたやトランプのようなゲーム遊びをしながら事前学習を行う。その後,実物を鑑賞すると作品に親しみが湧き,探究心が芽生えるきっかけになる。

土で絵を描く

筆と絵具の代わりに指と土で絵を描く授業。子どもに土の手触りを知ってもらい,思いきった表現を楽しんでもらうことで写実的な絵の表現だけでなく,ダイナミックで抽象的な表現方法があることを体験的に教える。

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