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平成26年度岐阜大学大学院入学式 学長告辞

大学院入学式の様子

岐阜大学大学院へのご入学おめでとうございます。本日,562名の平成26年度大学院入学者を迎えることは,私どもにとってこれ以上ない喜びであり,岐阜大学教職員を代表して心から歓迎します。さらにこの場をお借りして,大学院進学に至るまで皆さんを支えて来て下さった保護者の皆様,諸先輩方にも衷心よりお祝い申し上げます。

さて,岐阜大学には5学部の大学院前期課程,2学部の大学院後期課程に加え,岐阜大学を基幹校とする3つの連合大学院があります。連合大学院のうち本日は岐阜薬科大学と構成される連合創薬医療情報研究科入学の皆さんが,教職大学院入学の社会人の皆さんとともに出席されています。この為,勝野岐阜薬科大学長もご列席下さっています。

学長告辞
学長告辞
私ども岐阜大学は「人が育つ場所」を謳っています。私どもの側から申し上げると人を育てる場所です。ではどういう人材を大学院で育てたいのか? 「学び,究め,貢献する」ことができる人材です。強調したいのは「貢献」です。地域貢献という言葉がすぐ浮かぶかと存じますが,私ども岐阜大学の理念における「地域貢献」はたとえば県や市,中部地区にとどまるものではもちろんなく,全国,さらにはグローバルな貢献を視野に入れたものです。また何らかの要請を受けて大学院に進学された入学者も少なくありません。そのような方は特にそれぞれが所属される場における需要に対応した貢献ができる高度職業人として大学院を修了されることがあらかじめ期待されています。大学院入学者は学卒とはまた異なった高度機能が要求されているわけで,「学び,究める」内容もおのずから到達目標が規定されるものと思います。

入学生 代表宣誓
入学生 代表宣誓
私自身が身近に経験した友人を例にお話ししましょう。彼は某大学の農学部から修士課程に進学,バイオの化学合成と植物生命現象の基礎をしっかり学びました。修了後,某企業に就職,農薬合成の研究所に配属されました。彼はその後,博士課程を社会人大学院生として修了,40歳を過ぎてブドウ栽培とジャガイモ栽培に用いる農薬の創薬に成功,50歳前後は月に2~3回それをもって海外出張というビジネスマンとして大活躍,現在は研究所に戻り後進の指導に当たっています。大学院での学習がその後に直結した大変幸せな例ですが,ここで学び取ってほしいことは,勉強の成果が大学院卒業時にすぐ出るものではなく,社会貢献として還元できるまでには大学院修了から20年くらいはかかるということです。また高度職業人として将来生きていくうえで,大学院では何を身に着けておくかも,十分考えて下さい。私共岐阜大学の教職員は何時でもそのような相談に応じるべく用意が出来ているつもりです。

ただし,一方で,ノーベル賞級の研究成果が多くは30歳前後で出ていることも事実です。研究者を駆り立てるのは,どのような分野であれ,夢のような発想です。そのような夢が自然科学,社会科学の様々な分野でブレークスルーを生んできました。先に申し上げたこととは相いれないと感じられる方があるかと思いますが,どのような勉強であれ持続こそが力です。持続をもたらすモチベーションを生む要因の一つが夢です。高度職業人として自分の将来をしっかりと見つめ,またしっかりと夢を持ち続ける,そんな大学院生として岐阜大学を楽しみ,かつ利用して頂ければと思います。

今日から諸君と一緒に送る大学生活を大いに楽しみにしていると申し上げ,学長告示といたします。

平成26年4月7日

岐阜大学 学長 森脇久隆

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