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平成27年度連合大学院入学式 学長告辞

 平成27年度連合大学院新入生の皆さん。入学お目出度う御座います。
 本日,連合農学研究科15名,連合獣医学研究科30名の新入学者を迎えることは,私どもにとってこれ以上ない喜びであり,連合大学院の教職員を代表して心から歓迎します。皆さんの入学の喜びと勉学の意欲を私どもも頂戴し,一緒に新たな勉強の場につくことができるという嬉しい気持ちで一杯です。さらにこの場をお借りして,今日まで皆さんを支えて下さった保護者の皆様,諸先輩方にも衷心よりお祝い申し上げたいと思います。なお岐阜大学を基幹校とする連合大学院にはもう一つ連合創薬医療情報学研究科がありますが,こちらの入学式は既に4月7日に終了しています。

 さて連合農学研究科は静岡大学と岐阜大学で構成され,本日,伊東幸宏(いとう ゆきひろ)学長,前田千尋(まえだ ちひろ)理事,佐古 猛(さこ たけし)総合科学技術研究科長,糠谷 明(ぬかや あきら)農学専攻長にご臨席頂いています。また連合獣医学研究科は帯広畜産大学,岩手大学,東京農工大学と岐阜大学で構成され,岩手大学から佐藤 繁(さとう しげる)農学部共同獣医学科教授,東京農工大学から堤 正臣(つつみ まさおみ)理事がお出で下さいました。年度初めのお忙しいところ誠に有難う御座います。

 近年,農学,獣医学を取り巻く環境は急速な変化を遂げています。特に国際標準の確立は,自国産農畜産物の拡大を図る各国にとって死活問題であり,品質保証の明示に向けた要請は高いものがあります。岐阜大学は連合の基幹校として連合大学院を中心に一層広い科学連携で取り巻く環境を提供すべく,整備を開始しています。私どもの敷地内には医学部・附属病院があり,岐阜薬科大学の高学年用校舎,研究施設も同居しています。さらに岐阜県中央家畜保健衛生所の移転新築が平成28年10月に予定され,さらに平成30年には岐阜県食品化学研究所の移転も内定しています。農,獣医,医,薬連携による,また地方自治体のみでなく県下の企業,事業体も一体となった産官学による農学,食品化学,創薬,獣医学の総合センター化を視野に入れています。その目指すところは医薬,機能性食品の開発と,先に申し上げた農畜産品の品質保証であり,またアニマル・ウェルフェアも視野に入っています。新入生の皆さんには拡大を続けるこのような環境をどうぞ十分にご利用頂き,卒業時に高度専門職業人であるべく,勉強して頂きたいと思います。

 また社会の根源として,たとえば森林資源の守護は水資源のそれとともに環境保護の中心にあります。「環境と水,安全はただではない」というのは国際的に常識ですが,日本では十分理解されていません。この事実は逆に,日本がいかに素晴らしい環境状況にあったか,あるいは現在あるかを示すものかも知れません。農学が大きく寄与してきたこのような状況を,科学的に国民にあまねく知っていただき,森林環境などの確立・維持に関するノウハウを世界に発信し実践していくことも,また皆さんの責務となってくるものと思います。

 本日入学の皆さんは様々な入学の動機,あるいは社会からの要請を受けて,本日ここにご出席になっています。それぞれが卒業時の到達目標を常に確認し,社会に貢献する高度専門職業人となられることを祈念し,皆さんへの告辞とします。

平成27年4月10日

岐阜大学 学長 森脇久隆

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